ケンオー・ドットコムと県立三条商業高校商業クラブ(近藤葵部長)、三条市で21日、取材講座のワークショップを行った。商業クラブは、月刊の三条中心市街地エリア情報紙「まんなか」で1ページを担当し、自分たちで取材した記事を掲載している。そのスキルアップを図ろうと行われたもの。ワークショップでは参加した商業クラブの3年生4人がそれぞれひとりずつ三条市の地域経営課職員を紹介する記事を取材、執筆する作業を通して取材のこつや写真の撮り方、記事の書き方のポイントなどを学んだ。ワークショップで4人が仕上げた記事をひとりずつ順に掲載する。
三条マルシェは「どこのお店が一番」ではなく、「どのお店もオンリーワン」と佐藤さん
三条市地域経営課の佐藤聖幸さんを取材しました。二十三歳、独身です。
佐藤さんは昨年の東日本大震災により福島県南相馬市から三条市に避難してきました。避難所では、班長を務めていました。佐藤さんは、子どもが大好きで、避難生活中は、子どもたちとコミュニケーションをとり、元気になってもらいたいと思っていたら、いつの間にか自分が元気をもらっていました。避難生活最後の日には、寄せ書きをもらい毎朝、それを見て元気をもらっていると言います。
佐藤さんは、避難生活中に三条市でほぼ毎月開かれている地産地消イベント「三条マルシェ」で、ちゃんこ鍋を出店しました。そのことがきっかけで昨年の5月8日から三条市役所で働いています。十五歳から二十歳までプロの相撲の力士だったため、事務仕事は初めてでした。パソコンの使い方も分からず、地域経営課の先輩方が一から教えてくれ、今ではタッチタイピングができるほどになりました。
佐藤さんは、マルシェのイベント担当の仕事をしています。みんなでマルシェを活性化していき、高校生にイベントに出てほしくて、三条市の高校に呼びかけています。「どこのお店が一番」ではなく、「どのお店もオンリーワン」というのが佐藤さんの三条マルシェへの思いです。
(文・近藤葵さん)