福島県いわき市の復興にボードゲーム「カロム」の力を借りる「みんなともだちプロジェクト」の初めてのカロム全国大会「C1グランプリ」に向け、新潟県大会が26日に燕市児童研修館「こどもの森」で開かれ、50人余りが参加して全国大会出場を目指して競った。
カロムは、パックをはじいて四隅の穴に入れるビリヤードようなゲーム。かつて日本全国に普及したこともあるが、今では一部の地域でしか親しまれていない。このカロムのボードを東日本大震災の被災地、福島県いわき市で作ってもらうことで支援するのが「みんなともだちプロジェクト」だ。
9月13日にいわき市で全国大会が開かれることになり、そこに出場する新潟県代表を決めようと、この日の県大会が開かれた。シングルスのほかに21組が参加してダブルスも行われ、それぞれ予選リーグ、決勝トーナメントを行って全国大会に出場するベスト4を決めた。
燕市と三条市を中心にいわき市から応援に訪れた人たちも参加し、おとなも子ども一緒になって競技した。あちこちで一喜一憂する大きな声が響き、決勝は参加者全員でカロムを囲んでかたずを飲んで観戦した。
このプロジェクトを立ち上げたシンガーソング絵本ライター、中川ひろたかさんも来場し、競技に参加。表彰式でメダルのプレゼンターを務めたり、ギターの弾き語りでみんなで一緒に歌ったりした。
ことしの全国大会の参加は5、6県にとどまりそうだが、「見切り発車でとりあえず全国大会を始めちゃおうと」と中川さん。「どの大会でも最後は感動を覚えるね。おとながこんなに声を出すゲームはほかにないですね」とカロムの魅力を話していた。
また、カロムに描かれたイラストをデザインした絵本作家村上康成さんの絵本原画展が9月7日から23日まで燕市立図書館で開かれる。9月8日は「こどもの森」で中川さんと村上さんのジョイントライブも行われる。