2学期から新築移転して三条市初の小中一体型校舎となった一ノ木戸小学校(西山宗彦校長・児童670人)は4日、「新校舎の完成を祝う会」を開き、来賓や全校児童のほか、校舎が連結した第二中学校の3年生も出席して新校舎の完成を祝い、本格的な小中一貫教育の新しい学校生活をスタートさせた。
午前10時から第二中学校の敷地内に完成した一ノ木戸小学校の体育館で開いた。第二中学校吹奏楽部の演奏で始まり、1年生8人がステージに上がって開式の言葉を述べた。「わたしたちの学校ができあがりました」、「ぼくはとてもうれしいです!」「だって、白くて明るくてきれいだからです」、「それに中学生のお兄さん、お姉さんと一緒だからです」、「新しい学校を皆さんが一生懸命作ってくださいました。ありがとうございました。いつまでもきれいに大事に使います」。1年生の一生懸命が伝わるかわいいあいさつに、来賓をはじめ中学生も思わず顔をほころばせた。
西山校長はあいさつで、新校舎の建設に感謝した。2学期から第二中学校区小中一体校として「新たな歩み」を始まった。日常的な小中学生の交流を通して小学生は中学生の姿を見て夢やあこがれが膨らみ、中学生は小学生を思いやり、手本となる行動をとることで今まで以上に人間性が磨かれると思うと期待しつつ、「これから歩む道は誰もが経験したことのない道」であり、支援を求めた。
来賓祝辞で国定勇人市長は、「これまでの一ノ木戸小学校が大切してきたことを引き継ぎながら新しい校舎での新たな挑戦へ向かって進んでいただければ幸い」で、三条市初の小中一体校の完成は大変、意義深いとした。
児童には「ぜひ今の新鮮な気持ちを忘れずに、勉強や運動、遊びに楽しく一生懸命、取り組んでください。みなさんが新しい一ノ木戸小学校の歴史をつくっていくのです。建物とともに中身も素晴らしい学校になるよう、一人ひとりができることを頑張ってください」と話した。
続く記念品贈呈では、同校の卒業生で顧問の大山治郎さん(80)=燕市南1・(株)曙産業会長=が登壇し、「生き続ける命の尊さが描かれている」とメッセージを添えて、まっすぐに続くイチョウ並木が描かれた洋画家正田徳衛氏の「晩秋」を贈った。
児童・生徒代表あいさつでは、一ノ木戸小6年斉藤裕晟さん、第二中修正会会長の3年兼古高希さんがそれぞれ新しく始まる学校生活の抱負などを述べた。閉式後、一ノ木戸小学校の凧ばやしクラブによる三条凧ばやしの演奏が披露され、新しい学校生活が威勢よくスタートした。