「敬老の日」の17日に三条八幡宮公園で行われる「ものづくりのまち三条 こども祭り2012」のイベントのひとつとして、三条祭りの大名行列を小学生が道祖神ややっこにふんして再現、体験する「こども大名行列」が行われる。行列するルートの一部は車両通行止めにして本物の大名行列さながらに行われ、主催者では3年生以上の小学生の参加を呼びかけている。
三条まつりの大名行列は、毎年5月15日に三条市・八幡宮の春季例大祭の行事として行われる名物行事。三条夏まつりの前身で、昭和39年(1964)に新潟地震が発生するまで行われた三条金物まつりで2、3年続けて子ども大名行列が行われた歴史がある。
当時、作られた子どもサイズの金山神社のみこしをはじめ、道祖神の衣装ややっこの13本の持ち物、四神旗4本、本物のお下がりの道祖神の面などを使って、こども大名行列を行う。さらにことしは、やっこの衣装30着に、道祖神のてんぐがはく高下駄は一枚歯と二枚歯をひとつずつを新調。てんぐがつえのようにもつ道具も金属部分を手直しして、一段と本格的なこども大名行列になる。
午前10時から午後1時まで行い、八幡宮を出発。参道を出て間もなく旧鍛冶町の通りへ右折し、五ノ町交番の通りへ出たら、三条まつりの大名行列とは逆に右へ。この通りは交通量が多いので、行列は行わずに移動する。
そして弥彦線高架下と交わる交差点からゴールの三条鍛冶道場まで、弥彦線高架下の道路を行列するが、この区間約400メートルは道路を通行止めにして行う。ふだんは車が行き交う道路を広々と使い、まさに「大名気分」で三条祭りをほうふつとさせる格式で行列する。最後に八幡宮に戻ったら三条祭りの締めのハイライト、舞い込みの一部分を行う計画だが、内容はこれから詰めていく。経験がなくいきなりは難しいので、9日と本番前日16日のそれぞれ午前9時から正午まで八幡宮で練習も行う。
「こども祭り」は三条市を含めて市内のまちづくりなどにかかわる6団体で構成する三条市ESD協議会(川瀬和敏会長)が主催。2001年に始まった「良寛さまと、あ・そ・ぼ!祭り」からさまざまに形を変えて毎年行われている。子ども大行列も2年目から毎年行われ、年々、規模を大きくしている。
昨年はこども大名行列を担当する団体として、三条祭りの行事を支える組織、三条若衆会の会員が中心となって三条歴史文化担い手育成会(相場浩会長)を組織。それまで以上に力を入れて準備を進めたが、当日はあいにくの雨で中止しているだけに、ことしは一段とやる気満々だ。
会長の相場浩さん(44)=三条市西四日町1=は、三条若衆会の元会長。相場さんは(株)相場紙器製作所=三条市八幡町=の専務で、夜、会社に会員が集まって打ち合わせを進めており、「子どものうちから三条の伝統を大切に思う気持ちをもってほしいですね」と話している。
参加は無料で、参加者には良寛焼きそばとドリンクのサービスもある。参加申し込みは電話かファクスでNPOさんじょう(電話・ファクスとも:0256-34-8960)へ。