1日の「防災の日」や9日の「救急の日」にあわせて三条市消防本部と燕・弥彦総合事務組合消防本部は合同で8日、燕市・イオン県央店の駐車場で恒例の消防防災・救急フェアを開き、前回より1,000人少ない3,000人(主催者発表)が来場し、はしご車搭乗体験やちびっこ消防隊など、子どもたちは消防士になりきって楽しんだ。
午前9時の気温はすでに30度と、早い時間から真夏日になる厳しい残暑。それでも開場の午前10時を前に数十人が並んで待つ人気だった。来場者は親子連れが中心で、はしご車の搭乗体験、ちびっ子消防隊、ちびっ子救助隊、起震車展示、救急車展示、ミニ消防車「まもるくん」や濃煙体験など、さまざまな体験に熱中していた。
今回は燕・弥彦消防が昨年末に導入した35m級のはしご車が初登場。搭乗体験は、時間などの関係で午前と午後30組ずつの計60組120人の体験。整理券を配布したが、ことしも大勢が並んだ。同車両のはしごは最大で35mだが、この日は25mまで伸ばして体験してもらった。
搭乗一番乗りだった新潟市西蒲区の小学2年生長井智也くんと麻希ちゃんの双子のきょうだいは、「風があって気持ちよかった」、「お母さんが小さく見えたよ」と、地上25mからの様子を楽しそうに話していた。
また、地震体験の起震車「なまずIII世号」も新型車両で登場。「新潟地震」の揺れの想定を3歳の子どもと体験したお母さんは、「子どもを守らないと、という恐怖を感じました」とリアルな揺れに、真剣だった。
このほかにも、煙体験ハウスで地震の揺れや火事で煙に巻かれる怖さを体験、子ども用の防火衣を着て放水したり、ぶら下がってロープを渡ったりと消防士や救助隊員の気分も味わってもらった。
消防業務に対する理解と防災意識の高揚、応急手当てに対する意識啓発、救命率向上のための知識の普及などを目的に、平成12年から三条と燕の両消防本部が合同で開いている。