燕三条プライドプロジェクト朝カフェ実行委員会は15日、燕三条地域の畑で体験や朝食を楽しむ「燕三条『畑の朝カフェ』」の第3回目を新潟市西蒲区、岡村葡萄園を会場に開き、収穫時期を迎えたブドウ棚の下で40人の参加者を農商工が一体となったメードイン燕三条でもてなした。
三条や燕、新潟など県内をはじめ、東京や埼玉など県外からグループ、カップル、夫婦、親子など3、40代を中心に子どもから70歳代まで参加。午前8時半から濃い紫や赤紫、淡い緑などさまざまな色のブドウの房が下がるブドウ棚の下で、収穫体験と朝食を楽しんだ。
体験は、岡村葡萄園の岡村直道さんが指導した。三条のメーカーのはさみを使い、目の前に下がる「ロザリオロッソ」を収穫。房の上部のつるに手を添えてはさみを入れ、1房700g前後あるずっしりとした重みを体感した。
朝食は、ブドウの葉の木漏れ日のなかにセッティングされた客席で、県内有数の果樹産地でもある燕三条のブドウ、モモ、ナシのフルーツビュッフェ、さらにそれらの果物にコマツナなどを加えて目の前で作る『燕三条「畑の朝カフェ」』特製のグリーンスムージー、三条産のミディトマトを使い燕市のパン店が製造したサンドイッチを味わった。
テーブルに並ぶ高級カトラリーは燕製、イスや果物の試食に使ったペティナイフやカッティングボードは三条製などをはじめ、バックヤードも含めた道具や備品で多数の燕三条のメーカーや商社も協賛。農業関係も、会場の農家だけでなく、三条、燕、加茂など燕三条地域を中心に生産される食材を使用する。また、若手生産者グループが直売で参加したりと、さまざまな方面から「燕三条」の魅力をアピールした。
参加した人たちは、ブドウやモモの種類や野菜の食べ方などを生産者に聞いたり、一緒に訪れた人たちと写真を撮ったり会話を楽しんだりしながら、ゆっくりと過ごしていた。
果物の収穫に興味があり母と参加した東京都板橋区の長谷川康太郎君(10)が新潟県を訪れたのは、越後湯沢と2カ所目。「畑の朝カフェ」のために初めて燕三条駅に降りた。もぎたての果物をふんだんに味わえて「おいしかった。また、参加したい」と話していた。
「畑の朝カフェ」は、「燕三条ブランド」の確立を目指す燕三条プライドプロジェクトの一環で、農業の生産現場から燕三条の魅力を発信しようという今年度、始まった企画。初年度のことしは4カ所の畑を会場に計4回を企画し、今回が3回目。回を重ねるごとに人気が増し、今回は受け付け開始30分で定員に達したという。
最終回の次回は、10月7日に三条市の下田地区で開催する計画。申し込みの受付開始は9月20日の午前10時を計画しており、詳細はホームページ「燕三条夢創紀行」などで案内している。