21日から30日までの秋の全国交通安全運動を前に燕署(中村栄署長)は20日、道の駅国上=燕市国上=のふれあいパーク久賀美で燕市出身の演歌歌手、上杉香緒里さんを一日警察署長に任命し、新曲披露とあわせて交通安全指導をしてもらい、大勢の地元の上杉ファンでにぎわった。
上杉さんの兄は警察官。中村署長は長岡署で一緒に勤務したことがあったのが縁で、初めて上杉さんを一日署長に頼んだ。道の駅国上のふれあいパークには、平日の午前にもかかわらず地蔵堂保育園年長児33人や年配のファン約300人が訪れて熱気むんむんだった。
「交通事故は取り返しのつかないことになりますから気をつけてくださいね」、「見通しがいいと余計に飛ばしますからね」、「明るい服を着て黒っぽい服は避けるように」と交通安全を呼びかけ、司会の「署長のすばらしい歌をお聴かせ願いたい」のMCに続いて『おんな酒』と『のんべえ』、新曲の『越後母慕情』を熱唱。来場者と一緒に手ぶりをしたりと盛り上がった。
そのあとふれあいパーク久賀美の駐車場に交通安全指導所を設置し、弥彦村方向へ向かう車を駐車場に誘導して上杉さん、鈴木力市長、中村署長らがドライバーに交通安全を呼びかけるちらしやグッズをプレゼントした。
上杉さんが生まれ育った旧吉田町粟生津はここから目と鼻の先。ふれあいパーク久賀美が法人創立10周年記念で8月に開いた上杉香緒里チャリティーショーは、協力金2,000円以上とした入場整理券500枚以上が10日ほどで完売しており、地元では知名度も人気も高い。交通指導所に誘導されたドライバーのほとんどが上杉さんを知っており、「何?。これ、本物?」と目を白黒。上杉さんは「本人ですよ。交通安全でお願いしますね」と呼びかけていた。
燕署管内では、9月4日にことし初めての交通死亡事故があり、管内の交通死亡事故ゼロが325日連続でストップ。さらに10日にも死亡事故が発生。11日から20日まで県下一斉の交通事故シャットアウト緊急対策が行われているが、秋の全国交通安全運動でさらに交通事故抑止に向けて気を引き締める。