つばめ福祉会(岡田健一理事長・本部燕市大曲)は、10月1日に開所する小規模多機能型居宅介護と認知症対応型共同生活介護のグループホームを併設した複合施設「ふれあいステーション白山町」(池田兼一センター長・燕市白山町3-26-17)で28日午前10時から竣工式を行い、関係者約60人が参列して完成を祝った。
岡田理事長は式辞で用意した原稿を読み終わったあと、あらためて自分の言葉で話した。JR弥彦線に隣接した立地にふれ、毎日、決まった時刻に列車の通る音や近くの廿六木第一踏切の音が聞こえ、「生活のリズムをそのまま取り入れた」、「地域密着ということを考えた場合、弥彦線のそばというのは何よりの場所」と喜んだ。「とにかく安心と安全、家庭の延長、この2つを大きく掲げまして必ずやご期待に沿うつもりでございます」と今後の支援も願った。
来賓祝辞で鈴木力燕市長は「奇しくもきょう28日はわたしくの誕生日」で、同じ日の竣工に「非常に親近感もって」いると会場を和ませた。「多彩な介護サービスを提供することできる新たな高齢者福祉の拠点」となることが期待され、小規模多機能型居宅介護白山町は「一人ひとりの状態に応じて通所、訪問、宿泊といったサービスを柔軟に提供」し、グループホーム白山町は認知症の高齢者が共同生活する地域密着型の介護サービス提供され、アットホームな生活を通して症状の重度化を防ぎ、家族の介護負担が軽減する。
「燕市民一人ひとりが将来にわたって真に幸福を享受できる高齢社会を築き上げていくためには、市民が住み慣れた地域で誇りをもって住み続けられる、人生を豊かに過ごすことができ、活力を持ち続けられる地域社会をつくっていくことが課題」とした。
池田センター長は「施設建設という貴重な経験を体験し、そして感じたことをわたしは職員に伝え、かかわった人の思いを大切にし、ここで働く職員が誇りをもって働くことができるように精一杯、務めてまいります」と約束した。
つばめ福祉会では「保内の杜」=三条市上保内=に続いて2つ目の小規模多機能型居宅介護施設で、グループホームは4施設目。また、燕地区では初めての小規模多機能型居宅介護施設。敷地は1,700平方メートルで燕市から無償貸与を受けた。建物は木造平屋建て延べ床面積843平方メートル。総工費は1億8,300万円で、うち6,000万円の市の補助金を受けた。
木のぬくもりを大切にした建築で、グループホームの定員は和洋2ユニット合わせて18人、小規模多機能型居宅介護は登録25人、通いサービス15人、泊まりサービス9人。職員は31人。グループホームは、和が「紡ーつむぎー」、洋が「燈ーあかりー」と名付けた。それらが囲む中庭には、同施設のシンボルとしたオリーブの木が植えてある。採光のための吹き抜けもあり、ホテルや旅館を思わせるしゃれた快適な空間が広がる。居室は広さ11平方メートル。
小規模多機能型居宅介護は、8.7平方メートルの居室を備える。また、浴室は浴槽が2つあり、一方はいすにすわったまま入浴できる機械浴の設備も備える。グループホームはすでに定員通りの利用申し込みがあり、小規模多機能型居宅介護の登録はまだ定員にわずかに余裕がある。29、30日といずれも午前10時から午後4時まで内覧会を開き、事前の申し込みは必要なく誰でも直接、施設へ出向いて内部を見学できる。