燕市教育委員会と燕茶道友の会主催の国上良寛茶会が9月30日、燕市国上、真言宗豊山派国上寺で開かれた。茶席券308枚が売れ、客は良寛ゆかりの地で秋の茶会を楽しんだ。
燕市で茶道を教える表千家の相場宗珠さんと同じく表千家の坂井宗美さんがそれぞれ席主を務める2席を設け、点前(てまえ)を披露した。
良寛が暮らした五合庵のある国上山で秋の茶会の情緒を味わってもらおうと毎年開き、ことしで3年前。汗ばむ陽気だったが、一昨年は雨降りの厳しい冷え込み、昨年は30度を超す猛暑だったので比べれば、ことしは天気に恵まれた茶会だった。
客は午前10時のスタートに集中し、待合の同寺本堂は多いときで150人もの順番を待つ人でごった返し、にぎやかだった。それでも茶席に入れば日常とはまったく違った時間がゆっくりと穏やかに流れ、茶を運ぶ子どもの教え子の所作に目を細めて茶を味わっていた。