神奈川県横浜市へ移り住んで本格的な音楽活動をスタートするシンガー、倉井千秋さん(26)=長岡市寺泊=が9月いっぱいで勤務先の燕市児童研修館「こどもの森」指導員をやめるのに伴って勤務最終日の9月30日、「こどもの森」で倉井さんと利用者とのお別れライブが行われた。
倉井さんはアコースティックギターの弾き語りを中心にキーボード伴奏も加えて『許し合えば』、子どもと一緒に歌う『ふたり』、そして「こどもの森」をイメージしてつくった『花と太陽』などオリジナル曲を40分に余りにわたって披露した。
地元を去る日が近づいていることもあって、このところ立て続けにライブのスケジュールが入っており、日にステージが2度、3度ということもある多忙ぶりだが、いつもと変わらない柔らかく包み込むような歌声を聴かせた。
ただ、後半では思いが込み上げて涙があふれ、歌えなくなる場面も。『世界中のこどもたちが』、『ともだちになるために』を職員と合唱した。
「こどもの森」で約2年間、働いた「ちーちゃん」こと倉井さん。子どもたちはみんな倉井さんが大好きだった。この日も保護者を含めて約100人が会場を訪れた。身内のように仲良しだった女の子は、演奏中に涙を流す倉井さんのただならぬようすに一緒になって涙をこぼした。姉のように慕った女の子は倉井さんの直前にかじりつき、DSで倉井さんの姿を撮っていた。
「さよならは言わないよ。また遊びに来たいと思うので」と話す倉井さんに、みんなで「ちーちゃん大好きだよ!、ありがとう!」の言葉を贈った。演奏が終わったあとも、倉井さんを囲んで一緒に記念写真を撮ったり、用意してきた花を渡したり。倉井さんのそばからなかなか離れようとしなかった。