西蒲・燕科学教育センター(代表・藤沢健一燕市教育長)は11、12の2日間、弥彦村・弥彦公園で燕市と弥彦村の幼稚園、保育園、小中学校の教諭や保育士を対象にした研修会「あきのおくりもの」を開いている。
2日間とも午後3時から4時40分まで同じ内容で開き、講師は燕市子ども体験活動支援センター指導員の岡部裕一さん。初日11日は女性ばかり小学校3人、幼稚園と中学校から1人ずつの5人の教諭が参加した。
研修の中心は土の上に落ちている秋の実などを拾って工作すること。岡部さんはネイチャーゲームの資格ももっており、公園で見つけたものでビンゴゲーム、木の表面の皮の模様を紙とクレヨンで写し取る魚拓ならぬ「木拓」のような遊びも体験した。
ドングリはクヌギ、カシ、ナラなどブナ科の木の果実の総称。ドングリと言えばポピュラーなクヌギをはじめ、シイの仲間のスダジイやトチノキのドングリを拾い、生で食べられるものはその場で試食も。工作に使えそうな大きな松葉のようなコウヤマキの葉も拾った。
あわせて、子どもたちの引率に注意が必要な、人によっては近づいただけでもかぶれるウルシの木の見分け方も確認。最後に集めた素材をボンドで接着するなどして工作に挑戦した。
岡部さんがキツネやタヌキをかたどって作った見本は、どれもそのまま土産店に売っていそうなくらい完成度。教諭らは思わず「かわい〜!」と声を上げて驚いた。しかし、いざ自分で作るとなると何を作ればいいか頭に浮かばず、「まったくイメージがわかない。子どもが切ながるのもよくわかる」と苦笑いしながらも、童心に返って秋の自然にふれて楽しみながらドングリ拾いや工作に熱中していた。
同センターでは、教諭を対象にしたさまざまな研修を行っている。今回の研修は教諭らにアンケートをとって内容を決めた。とくに小学校1、2年生に設置されている生活科を意識し、広く野外活動などに研修を生かしてもらえるよう期待している。