燕市砂子塚で生まれたとされる伝説の鬼「酒呑童子」をモチーフにした毎年恒例の「第8回越後くがみ山 酒呑童子行列」が14日、燕市国上、道の駅国上裏手の酒呑童子神社駐車場で行われ、約1万人が来場、300人が行列に参加した。
これまで、道の駅国上と酒呑童子神社敷地の2会場で開いてきたが、今回は神社駐車場1カ所に集約。酒呑童子行列はこれまで到着時刻が日没後だったをことしは日没前の明るいうちに着くように早めた。毎年、行列参加者にプレゼントしているオリジナルTシャツのデザインを大御所漫画家の永井豪さんに依頼。仮装コンテストに変えて抽選会を開くなど、ことしは新機軸を打ち出した。
駐車場には8つの店が開いた。仮設ステージではライブ演奏のほか、燕市出身のフレアバーテンダー、富田晶子さん(32)が県央地域で初めてのショーを披露した。鬼メイクは地元高校生などが参加者にワンポイント風のちょっとおしゃれなメイクを施したほか、自分で衣装からメイクまで本格的に仮装して「最強鬼」として行列に参加する人もいた。
子どもを対象に行った鬼と戦うための新聞紙を使った剣、空き箱を使った盾の製作も参加する子どもに切れ目がなく、クイズ形式のウオークラリーのようなゲームも楽しんだ。
行列は国上山中腹の国上寺本堂前で山田光哲住職が安全祈願の読経のあと、分水太鼓を載せた山車を先頭に酒呑童子神社まで林道を下った。林道沿いに植えられたサクラは紅葉し、すっかり秋の風情。途中、林が切れて眼下に越後平野が広がる場所で「よいしょ!、よよいしょ!」としこを踏み、「えい、えい、おーっ!」と勝ちどきを上げた。
ふもとに到着したら山車に代わって金杯のみこしが先導して、酒呑童子神社へ向かい、参拝。暗くなったなかで抽選会やファイヤーパフォーマンス、最後は打ち上げ花火で締めくくった。