住宅建築・リフォーム業の(株)ハンズワタベ=本社長岡市・渡部政雄社長=は19日、燕三条地場産業振興センターで「現場力」勉強会を開き、同社の建築現場で働く職人や社員など108人が受講して、工事現場でのあいさつや気配り、基本的なマナーの大切さなどを学んでもらった。
技術力は十分過ぎるほどある職人たちから、もっと人柄も発揮してもらい、顧客からもより良い仕事と感じてもらえるようにしようと、10年ほど前から取引業者の職人を対象に現場マナー講習会を開いている。
職人に対する評価は、工事自体の出来はもちろん、最近は工事現場でのあいさつなどのマナー、施主や近隣への気配りも大きく影響する。今回は顧客の職人に期待すること、現場マナーの必要性の理由、同社とパートナー業者との良質な関係の構築などをテーマに、コンサルタントによる講話を聴いたり、参加者同士のディスカッションで情報を共有したりし、今後も「頼られる職人集団」をつくるための意識改革を図った。
マナーがテーマのこともあり、参加者全員が起立、礼をして開始。渡部社長はあいさつで、「ささいなことをできるか、できないかで、継続してやっていけるか、お客さんから選んでもらえるのかということにおいて非常に大事なこと」と言い、あいさつやごみの後片付け、ときには話し方まで、ほんのささいなことが業者選択を分けることを話した。
さらに、「ささいなことができない集団はそれ以上になりっこない」、「小さいことを守る、きちんとやれる集団は前に進める。ささいなことをきちんとできる集団にならないと、前に進めない、お客さんに選んでもらえない、周りからの信頼を得られない」、「ある程度の規模以上の会社や、信頼をおかれる人になるためには、ささいなことが人並み以上にできるできる。見た目。視覚、聴覚でその人の仕事の判断がされる」と繰り返し、勉強会の最後までそのことを頭に置いて受講してほしいと求めた。
講師の真柳哲也さんから「淘汰の時代を勝ち抜く」をテーマに、不景気ではなく日本の構造的な面から新築着工戸数が減少していく現状やプロ化する顧客の現状、その対応など住宅建築の現状についてなどを聴き、続く、ディスカッションタイムで、実践しようと決めたことなどをグループごとに話し合い、発表。講演ではわかりやすい説明に、熱心にメモを取る人もいた。