地場産の野菜の魅力を伝えたいと昨年11月にオープンしたオーガニック&産地野菜カフェ「野菜の食卓 Vege Table(ベジ・テーブル)」=三条市本町1=は20日、オープン1周年記念イベントを開き、野菜ソムリエ・ベジフルビューティーアドバイザーや燕三条イタリア野菜研究会メンバーによるスペシャルトークなど野菜満載の内容で来場者を楽しませた。
同店では、旬の野菜や三条の特産品をたっぷりと使った家庭料理風のレシピを地元の新潟県栄養士会三条支部の会員が考え、有機栽培米や野菜など燕三条の生産者を中心に仕入れた材料を、そのレシピにそって料理、提供している。昨年11月にオープンし、新しいスタイルのカフェとして注目を集めている。
1周年記念イベントには、女性客を中心に20人近くが参加。燕三条で収穫した良質な食材を使った優しい味わいの料理を食べながら、料理に使われた野菜の生産者でもある燕三条イタリア野菜研究会=内山徳寿会長・27人=メンバー4人や、日本野菜ソムリエ協会認定の野菜ソムリエ、ベジフルビューティーアドバイザー清野朱美さん(40)=新潟市=をゲストに迎えたスペシャルトークを楽しんだ。
清野さんのトークは、「旬の野菜でベジフルビューティー」がテーマ。「インナービューティフル」をキーワードに、美しい肌への効果が期待できる食材やそのとりかたなども紹介、イタリア野菜研究会はメンバーそれぞれが生産した野菜やブドウなどを手に説明、それぞれの専門家からのわかりやすい解説に来場者は感心し、野菜をさらに身近に感じたようだ。
経営する白鳥賢さん(41)は、新潟はおいしいといわれる食材が豊富に作られ、同店の目的のひとつはそすばらしさを地元の人に伝えることと話した。開店からこの1年間にさまざまなメディアに取り上げられた。リピーターも多いが、その「産地感覚」はまだまだ足りていないと思っている。「自分たちは、おいしいものがすぐに手に入る恵まれた環境に住んでいる。うらやましいでしょう」と、地域の人たちがふつうに自慢できるよう願う。
工業製品と違って、この土地でしか作れない農産物であることを知ってもらい、「いいもの」を見る目を養っていければ生産者も報われる。生産者と消費者が同じ感覚を共有し、「ベジテーブル」がその目的に沿った楽しさを作りながら生産者と消費者をつないでいく存在でありたいと話していた。問い合わせ同店(電話:0256-33-6549)へ。