燕市の白山町児童館、秋葉町児童クラブ、西燕児童館、それに燕西地区まちづくり協議会、新潟NPO協会、にいがた災害ボランティアネットワークが協働して20日、「めざせ!西小体育館!どきどき冒険避難ウォーク」を行い、各児童館の子どもたちが地震発生を想定してさまざまに仕掛けられたトラップを乗り込えて燕西小学校へ避難するウオークを行い、避難経路マップを作成した。
日本NPOセンターが進める子どものための児童館とNPOの協働事業「NPOどんどこプロジェクト」として毎年、燕市で開かれている事業で、ことしで4年目。3つの児童館から女子が中心の小学生合わせて26人が参加し、主催団体や燕市社会福祉協議会、新潟市・国際こども・福祉カレッジ新潟や吉田高校、新潟県燕中等教育学校のボランティアなど約50人がお膳立てした。
地震が起きたと想定し、各児童館の集合場所から燕西小体育館を目指して歩いた。ロールプレイングをイメージし、白山町児童館のスタートでは、李仁鉄事務局長がマントに盾と剣でそれらしくふん装し、子どもの勇者たちに試練を乗り越えてみろと挑戦状をたたきつけてスタートした。
道中では洪水に見舞われたり、凶暴なイヌに襲われたり、けが人を助けたり、車いすを押して上げたりと、さまざまなトラップが待ち構えていた。小学生でもさすがに「?」と首をかしげるようなトラップもあったが、それにも子どもたちはすすんでゲーム感覚でのっかってあげ、おとなと一緒になって盛り上げた。
絶好の秋晴れの下、笑顔いっぱいで歩いた。燕西小にゴールすると、グループごとに避難経路マップを作成。地図上に道中で出会ったトラップや地震が発生した危険性を「お寺の壁にひびが入っていた」、「歩道橋が倒れて通ることができなかった」、「図書館の道に大きなガラスがあった」などと書き記し、「子ども110番の家は帰り道で変な人に会ったら助けてくれるところです」とメモを書いたりした。
三条市で相次いだ水害のボランティアで中心的な役割を果たし、全国の大規模災害被災地へ駆けつけている李事務局長は、この燕市の取り組みに「楽しみながらやれるのがいいですね」。「子どもたちにだってできることはあり、地域の担い手となる子どもたちがふだんから支え合いをできるようになればいいと思います」と話していた。