男女共同参画事業の一環で、三条市は28日午後1時半から三条東公民館で第8回ひとひとフォーラムを開き、危機管理アドバイザーで危機管理教育研究所代表の国崎信江さんから「家庭や地域の防災対策−大切な人を守るために−」のテーマで講演を聴き、あわせて防災用品の展示も行う。
入場は無料。政府の防災対策に対する考え方、国内の災害の現状、被災者の生活再建にかかる費用から、身近な地震発生時に家庭での被害を軽減するための家具の配置の見直し、防災ヘルメットや防炎マスクの活用、防災教育、非常持ち出し品の常備について話す。
さらに被災時の健康維持対策、地域防災力の向上の必要性、そして先の東日本大震災の津波から逃げのびた釜石東中学校の奇跡や平成21年の台風9号で死者と行方不明者20人を出した兵庫県佐用町の例もひもとき、さまざまな視点から幅広く家庭や地域の防災対策を学ぶ。3時45分に終わる。
市では13日にも「わたしの防災力ノート・セミナー」を開いており、それと同じ流れで、防災というと男性が主役になりがちだが、女性からも防災について考え、備えてもらおうと企画。申込者先着100人には非常食の五目ご飯と防災グッズ発熱剤を1個ずつプレゼントするほか、防災用品を展示する。
NPO法人コメリ災害対策センター=新潟市=と船山株式会社=長岡市=の協力で、非常持ち出し袋、非常用トイレ、火災警報器、消火液などを展示する。時間があれば、高齢者を背負うためのおんぶひもなどの実演や体験も行う。講演は午後1時半からだが、その前にも見学できるよう1時間前の午後0時半から開場する。申し込みや問い合わせは市民部市民窓口課市民係(電話:0256-34-5511・内線478)へ。講師略歴は次の通り。
国崎信江さんの略歴
講師の国崎さんは神奈川県横浜市生まれで、女性として生活者の視点で防災、防犯、事故防止対策を提唱。文科省地震調査研究推進本部政策委員や防災科学技術委員を務め、NPO国境なき技師団の一員として海外での防災教育活動も行っている。
今は講演活動を中心にテレビや新聞など各メディアでも情報提供を行っている。主な著書に『決定版 巨大地震から子どもを守る50の方法』(ブロンズ新社)、『サバイバルブック―大地震発生その時どうする?』(日本経済新聞出版社)、『マンションみんなの地震防災BOOK』(つなぐネットコミュニケーションズ)などがある。