三条市の第8回ひとひとフォーラムで「家庭や地域の防災対策」をテーマに60人が聴講、被災地での連れ去りにも警戒し、自分の命をまず自分で守る (2012.10.28)

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男女共同参画事業の一環で三条市は28日、三条東公民館で第8回ひとひとフォーラムを開き、女性を中心に60人が出席して危機管理アドバイザーで危機管理教育研究所代表の国崎信江さんから「家庭や地域の防災対策−大切な人を守るために−」のテーマで講演を聴いた。

 28日開かれた三条市の第8回ひとひとフォーラム
28日開かれた三条市の第8回ひとひとフォーラム

国崎さんは、政府の防災対策に対する考え方、国内の災害の現状、被災者の生活再建にかかる費用から、身近な地震発生時に家庭での被害を軽減するための家具の配置の見直し、防災ヘルメットや防炎マスクの活用、防災教育、非常持ち出し品の常備といった備えについて話した。

さらに被災時の健康維持対策、地域防災力の向上の必要性、そして過去の大災害の実例をひもとくななど、災害や防災についてさまざまな角度から示した。

講演する講師の国崎信江さん
講演する講師の国崎信江さん

あまり報道されていないこととして、震災孤児の連れ去りにもふれた。世界には人身売買組織があり、日本も例外ではない。大地震の混乱に乗じて保護者を失った震災孤児が国外に連れ去られるおそれがある。国連の調査では世界の人身売買の20%が子どもを対象とし臓器売買などが行われている。

また、東日本大震災の被災地では、現地国際犯罪組織の手口と思われる、指輪や時計を取るために指や手首から先がない遺体が目立ったと言う。そうした組織は災害翌日には被災地に入り、12時間後には出て行ってしまう。

「揺れそのものにおたおたして、あたふたして、どうしよう、どうしようということを繰り返していたら、彼らが必ずそのすきを狙うんです」と、連れ去りを他人事と考えないよう求め、「地震、三条なら水害に備えて次のステップへの備えをしないと被害がいつまでも繰り返される」と警鐘を鳴らした。

急な出水、浸水については「行政が守ってくれるという行政依存や、情報や支持がなくては行動できないっていう、こういった情報依存に頼り、依存してしまうと災害にぜい弱な住民になってしまう」とまずは自分や家族の命を自分たちで守ることの重要性を訴えた。会場には地元組織、企業の防災用品のなども展示し、使い方を確かめていく人もいた。

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