三条市は、創業から5年にならない事業者を対象に、事業の壁にぶつかっている、さらに上を目指して事業を拡大したといったさまざまな悩みやステップアップの相談に専門家をマッチングし、相談にかかる費用を補助する個別経営相談「あきん道(どう)」を行うので、利用を呼びかけている。
創業から5年未満の事業者か、市の空き店舗対策事業補助金活用者が対象。小売業を想定しているが幅広い業種を対象にしており、製造業やサービス業でも構わない。
経営バランスを見直したい、従業員の育成方法がわからない、売り上げが落ちこんでいるといった悩みから、今は事業に困ってはいないものの、さらに売り上げや事業を拡大したいといったステップアップを図る相談まで、経営戦略、人材育成、財務、雇用など幅広い相談に応える。
参加を申し込むと、それぞれの相談にふさわしい税理士、社会保険労務士、中小企業診断士をマッチング。1回2時間以内で1事業所当たり2回まで相談できる。相談費用の一部を市が補助するので、1回3,000円の自己負担で相談できる。相談は11月から来年2月までに実施する。
市は空き店舗対策事業として、家賃や店舗改修費を補助金で支援してきた。しかし創業時の「点」を対象にした支援にとどまることから、今年度は創業の前後をサポートすることで「点」を「線」につなげて事業効果をさらに高めようと取り組んでいる。
創業前の支援として出店者を増やそうと、8、9月に新規開業に必要な経営の知識とノウハウを学ぶ「創業塾ポンテキア」を開設した。それに対して今回の「あきん道」は、創業後の支援。事業の継続性を高めるのがねらいだ。創業から5年ほどで壁にぶち当たることが多いが、そこを乗り切れば、それまでに蓄えたノウハウでその後も事業を継続できる可能性が高まると言う。
定員10人ていど。申し込み期限はひとまず10月31日までとしてあるので、参加したい人は早めに経済部地域経営課中心市街地活性化推進室(電話:0256-34-5511・内線428)へ。相談員の派遣は関東信越税理士会三条支部、新潟県社会保険労務士会三条支部、新潟県中小企業診断士協会が協力する。