第4回諸橋轍次博士記念漢詩大会にあわせて17日午後3時から三条市・諸橋轍次記念館で記念講演会が開かれる。孔子第75代直系子孫当主で作家の孔健(コウ・ケン)さんを講師に「諸橋轍次博士との交流に見る『孔子廟(こうしびょう)と衍聖公(えんせいこう)』」のテーマで講演を聴いてもらうので、広く聴講を呼びかけている。
孔さんはテレビ朝日の「朝まで生テレビ」や「ビートたけしのTVタックル」をはじめ、報道系番組への出演でテレビでもおなじみ。1982年に中国政府グラフ誌「中国画報」発行の中国画報社に勤務し、85年に来日。日本・中国文化スポーツ交流協会理事長、アジア経済開発センター理事長として活躍。中国と日本を行き来し、日中文化経済交流に尽力している。チャイニーズドラゴン新聞編集主幹、中国画報協会常務副会長、中国亜州太平洋経済交流協会副会長などに就く。
孔子廟は、孔子をまつっている霊廟のことで、日本にも東京都の湯島聖堂に孔子廟があるほか、台湾、ベトナム、マレーシアなどにもある。「衍聖公」は封爵名で、孔子の嫡流の子孫が世襲している。諸橋記念館が顕彰する三条市名誉市民で漢学者の諸橋轍次博士(1883-1982)が中国へ渡ったときに、当時の衍聖公から掛け軸の贈呈を受けたといわれる。諸橋博士との中国との交流から孔子廟と衍聖公について話し、1時間半で終わる。
同記念館は毎年、諸橋博士生誕の地で記念漢詩大会と記念講演会を開いている。孔さんはこの夏、中国政府から同記念館に寄贈された中国風流觴曲水(りゅうしょうきょくすい)座石と中国風東屋1棟の贈呈式でも三条市を訪れたのが縁で、記念講演会の講師を依頼した。定員160人、入場は無料だが入場整理券が必要。入場整理券は諸橋轍次記念館と三条市中央公民館で配布している。問い合わせは同記念館(電話:0256-47-2208、電子メール:kangaku@city.sanjo.niigata.jp)へ。