2日から18日まで燕市産業史料館で開かれている「馬場省吾金工展」の作品解説会が4日、展示会場で開かれ、長岡造形大学の美術・工芸学科の教授で金工作家、馬場省吾さん(55)=長岡市=自身が作品の制作意図などを話した。
長岡造形大の現役学生や馬場さんの教え子の卒業生、東京から訪れた人もあり、約50人が来場した。ふだんの解説会よりずっと世代が若く、馬場さんの作品を前にスケッチする人もあり、アカデミックな雰囲気だった。
馬場さんの作品発表の場は、グループ展に1、2点を出品するくらいだが、今回は15点がそろった。時間を超えてひとつの場に作品が集まった。「こんな数の作品はぼくも見たことない」と馬場さん。「いつも学生の講評ばかりしてるので、たまには反面教師にになるのもいいかなと」と照れる。
今回は15年ぶりの個展。「自分のなかではこういう機会を与えられたことは良かったですね。頭のなかでもやもやしていたものがすっきりした感じがあります」と喜ぶ。「客観化して見られるのもいいところ」、「作品は場で見え方が違うのもいいところで、いろいろなプラス要素がある」。新しい発見が多く、「企てがこういう風に見えるのかということが良くわかりましたね」といたずらっぽく笑っていた。