9日から15日までの秋の全国火災予防運動の一環で、三条市消防本部は12日、ことしも電気、ガス、暖房機器の関係機関とともに市内の65歳以上でひとり暮らしの14世帯を訪問し、一人暮らし高齢者世帯の防火指導を行った。
本格的な寒さを迎える前に、暖房機器など火を使う器具の使用に伴う火災の発生を未然防止しようと関係機関が連携し、昭和61年ころから行っており、27年目。ことしも同本部、東北電力(株)、(株)コロナと、ガス関係の北陸ガス(株)、栄ガス消費生活協同組合、下田プロパン販売同業組合の6機関が参加。
各機関から1人の4人編成で4班に分かれ、三条地区8、栄地区3、下田地区3の計14世帯を訪問。電気、ガス、暖房機器の安全確認やそれぞれの専門の立場での防火指導を行った。
午前中に訪問した女性宅では、ガス炊飯器やコンロなどガスの燃焼や配管、電気の配線や配電盤、石油ストーブや石油ファンヒーターの点検などを行った。
ガス関係では、ガス炊飯器のゴムホースが古くなっていたことから取り替えし、ゴムホースは劣化すると固くなってひび割れし、ガス漏れが発生する可能性があることなども説明した。
電気関係では、点検の結果、漏電などの心配はなかったが、女性が使わない場所のコンセントを抜いていたことから、防火につながる対策として、これからも続けてくださいと話していた。暖房器具もホコリなどを拭き、点検を行って異常なしを確認した。
消防本部職員は、住宅用火災報知機の設置をはじめ、仏壇のろうそくの火には気をつけてほしいなど火災予防についての注意を求め「さーむなって、いろいろ(火を)使うけど、気をつけて使ってくださいね」、「これからも火の用心をお願いします」と声をかけた。
同本部によると、近年の全国の住宅火災による死者の約60%が65歳以上の高齢者で、三条署管内でも年々一人暮らし高齢者が増加している。また、ことしの管内の火災による死者は2人で、78歳と82歳のいずれも高齢の女性。それぞれコンロや仏壇のろうそくの火が服に燃え移る着衣着火によるやけどで亡くなっている。