三条市の下田地区で創作活動を行う作家でつくるグループ「しただの作家たち」は18日から25日まで、越後長野温泉「嵐渓荘」=三条市長野=の水車小屋で「2012しただの作家たち雫展」を開き、墨象や油彩、鍛冶など8人の作品を展示している。
グループのメンバーは、旧下田村の出身や在住の10人。合併前の三条市や県外から結婚などで下田地区に移り住んだ人もいる。
10年前に旧下田村出身のプロダクトデザイナー山谷秀昭さんは、下田で創作活動をするさまざまなジャンルの作家に声をかけ、地元の子どもたちの意識の底上げをしようと子どもたちを対象にワークショップを開き、流木のオブジェや田んぼでのアートなどを制作した。それがグループの始まりで、これまで新津美術館や漢学の里などを会場に7、8回、グループ展を開いている。
今回の会場は、国登録有形文化財の「嵐渓荘」の敷地を流れる小川の水車のそばに建つ水車小屋。寒さや気象の関係で扉が閉まっていることもあるが、手作りの木の取っ手を回して黒い扉を開けると会場だ。
メンバー10人のうち8人が数点ずつの作品を出品し、白い幕を張った四方の壁面や木組の天井も利用して展示。建物と作品が一体化し、質素な小屋の外観からは想像できないアートな空間が広がる。
午前10時から午後4時まで開場、入場無料。メンバーは次の通りで、最後の石沢さんと高橋さんの2人以外が出展している。敬称略。
▲石月恵子(手描友禅)▲小林恵(陶芸)▲坂井亮市郎(鍛冶)▲鶴巻悟(油彩)▲目黒由賀利(墨象)▲弥田正藏(写真)▲山谷秀昭(照明)▲渡辺美保子(油彩)▲石沢功▲高橋宏明