三条市立第一中学校(八幡和男校長・生徒554人)は20日、生徒会の企画で昨年に続いて地域国際文化交流会を開き、28もの講座をいっせいに開設して生徒は好きな講座を選んで「楽習(がくしゅう)」した。
毎年開いている文化祭は学習指導要領の変更もあって作品展示がなくなり、合唱だけになった。それだけでは寂しいという生徒会の要望と地域に開かれた教育を目指す学校側の思いと重なり、昨年初めて生徒会の企画で地域国際文化交流会を開いた。
地域に住む講師に依頼して午後1時20分から4時まで、校内の教室を会場に28の講座が開講。地域の人にも受講を呼びかけた。
講座は作品制作部門が凧づくり、フラワーアレンジメント、バルーンアート、簡単クッキング、技能習得部門が運動で気功、合気道、ハンドボール、パワーヨガ、ハンドボール、文化でマジック、百人一首、韓国語、昔の遊び、天体観測。生徒でなくてもいくつも受講したくなるようなバラエティーに富んだ講座がいくつもあり、まるで学校全体が教養講座のデパートだ。
今回は燕三条地域で普及が推進されているボードゲーム「カロム」が登場した。中学生向けに指導するのは初めてで、ルールはゲームを通して簡単に覚えることができ、さっそく大会を開催。生徒は自分たちで順位の集計もし、すっかり熱中していた。
三条市の笑顔写真家として注目を集めるかとうゆういちさん(26)は、写真講座。撮影の技術を教えるのではなく、生徒に互いにインタビューしてもらってそれぞれが大事にしている学校の場所で互いの写真を撮り合い、写真を通してその人らしさを画像に記録する、“生き様”ならぬ“撮り様”を伝授した。
生徒は、アウトドア講座で寒風のなかでテントを張ったり、火を起こしたり。生花を使ってフラワーアレンジメントを作ったり、韓国語に挑戦したりと、地元の先生から自分が受けたい講座と受ける非日常な空間に学校であることを忘れてしまうほど熱中していた。