東日本大震災の被災者から新年にもちを味わってもらおうとJAにいがた南蒲は29日、全役職員約700人に募金して寄せられた善意約56万円を560キロの切りもちに代え、歳暮として福島県内の仮設住宅に送る準備をした。
もちは同JA管内で生産したコメで作った「こがねもち」で、1パック1キロの計560パック。40近い段ボール箱に入って28日、三条市下保内の北営農センターに納品された。「お歳暮」と書いたのし紙を張って29日に全農物流センターに向けて出荷し、その後、福島県内の仮設住宅に配布される。
JAにいがた南蒲では、東日本大震災の発生直後から被災地の復旧、復興支援を行っている。発生間もないころには、JA新潟中央会を通じて、被災地から要望のあった飲料水、トマトジュース、梅干し、サツマイモなど51万円余りを被災地域の対策本部に発送した。
その後、各自治体の要請に基づいて、炊き出し用の精米計18,500キロを提供。さらに、管内の生産者でつくる農家組合で「1件1升支援運動」としてコメの提供を呼びかけ、寄せられた約40トンを被災地に発送したほか、福島県と宮城県の病院に計20トンコメも寄付している。
人的支援でも役職員が4回、被災地でボランティアをした。昨年はまだ余震が続く5月も職員4人が6日間の日程で被災地を訪れ、JAみやぎ亘理管内のイチゴのビニールハウスでへどろの撤去を行ったのを皮切りに、6月には2人が岩手県・陸前高田市内の水田でがれきの撤去、ことしも6月に2人が仙台市内の農地でがれきの撤去、11月に全国中央会や新潟中央会の要請を受けて2人が仙台市内の農地でがれき撤去を行った。積極的に継続的な活動を展開している。
震災復興支援募金は今も継続しており、これまでに金融窓口に設置した募金箱と全役職員の募金合わせて150万円余りを寄付している。