日本維新の会の公認候補として衆院選に新潟4区から立候補する栗原博久氏は1日午前10時からイオン県央店前で街頭演説を行い、日本維新の会代表代行で大阪市長の橋下徹氏も訪れて降りしきる雪のなかで演説した。
黒いダウンを着た橋下氏は、栗原氏に続いて街宣車の上に立った。荒天のなかで集まった数百人の人たちに感謝し、「きょうは日本維新の会がほかの政党とどこが違うのかということを一点だけお話をさせていただきたい」と始めた。
5%の消費税増税では医療、年金、介護の社会保障はもたない。社会保障にかかる費用は毎年、国と地方合わせて3兆円ずつ増えている。日本の予算は80兆円なのに社会保障だけですでに100兆円を突破した。あと20年たったら200兆円を超え得ると言われ、「消費税を5%上げてもまったく無理」。
それでも今までの政治家は税金、保険料を下げると言うが、一から見直すしかない。「毎年、毎年、高齢者の皆さんにいいことしか言わない。20年間やってきたんですよ。この政治は。どうしようもない政治は」と批判した。
現役、若者世代、子どもたちに金が回っていない。大阪市は英語教育をやるのにiPadを子どもたちに配る。最初に150億円かかり、毎年、維持、管理費で50億円かかる。高齢者に回ってた税金をちょっと子どもたちに回したと、橋下氏は実績を示した。
社会保障は、今の人たちは国に納めた分より5,000万円多くもらい、子どもたちは5,000万円も余分に払わなければならず、「制度として破たんしてますよ」。
「これまでの高度成長時代ね、田中角栄大先生のおかげでここまで新潟も元気になりまして、新幹線も走ってきましたし、高速道路もできたし、トンネルも掘った。これは僕はね、すばらしいことだと思ってます」。
しかし、「あれは高度成長時代の話、今からの時代は違うんです」。「これから税金をかけるのは、この日本を強くするために、元気にするためには、現役世代、若い人たち、子どもたちにね、もっと金を投じてあげないと、この日本を活力を取り戻せません。新潟もそうですよ」。
選挙前になると高齢者にいいことばかり言ってきたのが今までの政党。社会保障を一から立て直す。「皆さんにご負担をお願いします。皆さんに協力をお願いします。その代わりわれわれ自身も身を切ります」。
大阪では議員報酬を3割カット、議員定数2割カット、知事、市長の給料もボーナスも3割カット。退職金は松井府知事が85%カットしたので、負けられないと橋下氏は86%カットした。天下り団体、いらない施設はつぶし、職員の給料もカットした。公務員の退職金を初めてカットしたのは大阪であると、実績を強調した。
「ここまで徹底的なことをやってそして国民の皆様にお願いを申し上げる。大阪はこれをやりました。とんでもない改革をやったんです。4年後、5年で、3,300億円削減した。これは国民の皆さんで力を合わせなければできない」。
「甘いことを言う、そういう日本から一回脱却して、もう一度みんなで歯を食いしばって戦後焼け野原からここまで復活させた我が日本人の底力、この雪国のなかで耐えて耐えてすばらしい新潟をつくったこの新潟県民の皆さんの底力、合わせればわが日本国は再生しますよ」。
そして「どうか栗原さんを応援していただいて、われわれ日本維新の会、勝利を収めさせてください。本当に雪のなかありがとうござました」と支援を求め、車に乗り込むまでの間も支持者と笑顔で握手していた。