衆院選新潟4区に民主党公認で立候補する菊田真紀子氏は2日、互いに親友と呼ぶ間柄の参院議員の蓮舫氏を迎えて三条市、加茂市、新潟市の3会場で街頭演説会を開いた。
菊田氏の地元、加茂市では午後1時半から加茂リオンドール前で行い、支持者ら約300人が集まった。雪が降った前日と打って変わって青空が広がり、「あらためて蓮舫からもまず、加茂の皆さま方にマッキー(菊田氏の愛称)をよろしくお願いします」と始めた。
菊田氏が9年、蓮舫氏が8年、衆参両院で歩をあわせて政治に取り組んできたことから話した。人への投資が大切で、これからの介護、年金、将来の安心をどうやって守るか、1千兆円の国の借金をどうやって返すか、悩み、前へ進むための政治をやってきた。
政官業の癒着、税金の不透明な使われ方を目の当たりに。天下りやわたりに金が使われ、事業仕分けなどを通じて一緒に金の使われ方を変え、人への投資へ向け、子どもたちの支援、社会保障を改善してきた。
消費税導入で民主党は借金をやめようと言っているが、自民とは国土強靱化で公共投資に振り向けようとしているとし、「あらためて借金体質をやめていくのか、それとも引き続き、昔の時計に針を戻すのかを問わせていただく総選挙」と位置づけた。
政権交代を訴えたころの問題は、5,000万件が宙に浮いていた消えた年金記録で、それを国会で質問すると当時の首相だった安部自民党総裁に不安をあおるなと答弁された。それから3年たって1,600万件の記録を元の持ち主に戻し、総額で1兆7,000億円にもなった。
人が人を助ける社会をこれからもつくり、「わたしたちは人に投資をする新しい政治の枠組みをようやく3年3カ月かけてつくってまいりました」。民主党が進めた拡充する児童手当て、高校教育の無償化、農家の戸別所得補償制度などはいずれも恒久的な制度で、「われわれはばらまきではなく、種まきをする政治」をやってきた。
その種が芽を出し、茎を伸ばし、花を咲かせ、これから実をつけようとしている。「3年3カ月の改革の歩みを今一度お支えをいただいて、もう一度、菊田真紀子さんをこの地元加茂から国会に送っていただいて、時計の針を前に進めるための政治をお支えいただきたい」。「今、国会に送っていただいて必要な人材は、これから初めて勉強するという人ではなくて、経験のある人だということをどうか皆さんお支えをいただきたい」と菊田氏への支援を求めた。
続いて菊田氏は、蓮舫氏と全力で取り組んできたこれまでの歩みを振り返り、政権交代後の3年3カ月で「できなかったこと、果たせなかったこと、皆さまの期待を裏切ってしまったこと、そのことは率直におわびを申し上げたい」と頭を下げた。
しかし、この3年3カ月で失業率は5.4%から4.2%に下がるなど、雇用環境は改善した。地方交付税交付金も3年連続で増やし、個所付けも地方の判断で予算がつけられるように変え、「改革の一歩だと考えている」。
消費税増税は、「次の世代のためにこれは正直にお願いしなければならない」。反消費税、反原発、脱原発と言われるが、その代わりにどういう具体策があるのかまったく示されていない。自民党はこれから10年間、200兆円を公共事業に投入すると言っているが、「どこから捻出されるのでしょうか」、その根拠を示すべきと疑問を投げかけた。
また、主張を180度変えて公認を得る人には、「この大事な四区、加茂市の未来、日本の未来を託すわけにはまりません。3期9年間の経験をぜひ皆さん、これからもこの地域のために、日本の将来のためにお役に立たせていただきたい」。この衆院選は、民主党にとっても自身にとっても正念場の戦いだが、「道半ば、志半ばで逃げ出すわけにはまいりません。皆さんを信じて、自分自身を信じてこれからも全力で戦ってまいります」と誓った。