県内5市による震災がれきの広域受け入れに反対する市民グループ「未来の生活を考える会・三条」(伊藤得三代表)は4日、国定勇人三条市長に対して受け入れの撤回を求める嘆願書と5,054人の署名簿などを三条市に提出した。
午後3時に同会の伊藤代表をはじめ10人が市役所を訪れた。市では、市長は公務のため環境課が窓口となって対応。同会メンバーの女性が嘆願書を読み上げ、伊藤代表が公開質問状を読み上げて、署名簿に添えて「市長に渡してほしい」と、市担当者に手渡した。
署名活動は、11月の中旬から月末まで市内のスーパー店頭や会員を通じて行った。三条市を中心に、受け入れを検討している5市周辺でも行い、5,054人の署名が集まった。
嘆願書では、新潟市と新発田市は、がれきの試験焼却を止めているのを「いったん立ち止まりました」と評価し、「私たちは、震災がれきの受け入れを撤回するよう強く求めます」とし、さらに市民と直接向き合い、公開の市民説明会の開催を求めている。
公開質問状では、公害防止協定書がない、市民説明会がない、住民説明会が非公開、産業廃棄物処理施設の維持管理データがネット非公開、説明会開催を求めても開催されないなど、「日々不満が増すばかり」とし、さらに公害防止協定、がれきと焼却飛灰、試験焼却中に放射線量の数値が上昇したこと、最終処分場での問題、市民説明会の5項目について質問をしている。
三条市では、翌5日に震災廃棄物の本焼却に係る予算が上程される12月定例会が開会する。