社民党の福島瑞穂党首は7日午後1時20分から燕市・近畿日本ツーリスト燕三条支店前で行われた同党の衆院選立候補者の街頭演説へ応援に訪れ、脱原発を強く訴えた。
福島党首は、ベージュでそろえたコートとマフラーに真っ赤な手袋で雪が降り続くなか、街宣車の上から演説。社民党は北信越ブロックの北信越地区で「なんとしても1議席以上、取りたい」が目標で、「社民党は命を大切にする政治を全力でやっていく」と基本的な姿勢を示した。
今回の衆院選の争点に対して社民党は、脱原発政権、格差是正、憲法を生かすことに全力を尽くす。新潟は巻原発を住民投票で押し返した所で、柏崎刈羽原発のプルサーマル導入の住民投票で自身も議員として中に入ってプルサーマルにノーの住民投票の結果を出した。
社民党は社会党時代から40年以上、反原発、脱原発を実現しようと頑張ってきた。「きのうやきょう、選挙目当てでぽろぽろぽろぽろ脱原発を言っているのとは訳が違う」と“元祖”であることを強調した。
自身も30年以上、反原発の立場。大学生のとき、柏崎に原発をつくりたくないという運動を東京でしていた柏崎高校出身の同級生と一緒に勉強会をし、柏崎刈羽原発は身近な問題であり、柏崎刈羽原発反対に取り組みに対する思いの強さを話した。
中越沖地震直後に社民党は柏崎刈羽原発に入ると、中は1メートル以上の段差があり、地面はがたがただった。あとで放射性物質がもれていたと聞き、「あの柏崎刈羽原発を動かさせてはなりません。再稼働を絶対にさせてはなりません」。
安倍晋三自民党総裁は、原子力規制委員会がOKなら原発を再稼働させると言う。自民党が政権に戻れば、「原子力規制委員会は基準を決めて日本全国の原発を、柏崎刈羽原発も含めてどんどん再稼働させていくのではないでしょうか」と危機感を訴えた。
社民党は脱原発行脚で全国を回ってきた。それによって活断層があると思われる大飯原発も志賀原発も現地調査が始まり、「活断層がある原発は動かしてはならない。廃炉にすべきだ」とした。
社民党は電源三法交付制度を改正して原発を変える、脱原発をする自治体、産業、雇用をしっかり応援していことを約束する。さらに消費税増税に反対、TPP参加にも反対していく。
橋下徹氏、石原慎太郎氏、安倍晋三氏は憲法を変え、九条を変え、自衛隊を国防軍とし、集団的自衛権の行使を含め日本を戦争のできる国にしようとしていると指摘。「この新潟から議員をつくってください。新潟から柏崎刈羽原発を止める議員を、再稼働を許さない議員を皆さんたちの力でつくってくださるよう心からお願い申し上げます」と締めくくった。
福島党首は次の予定があるため、演説の途中でスタッフから何度か話を切り上げるよう催促されたが、福島党首は「もうちょっと話したい」と続け、時間を惜しむように15分間に渡って主張を訴えた。