衆院選立候補者の応援で自民党の石破茂幹事長が11日に新潟入りし、午前9時半過ぎから三条市・ホームセンタームサシ前で街頭演説を行い、「祖国日本の命運をかけた戦い」との認識で支援を訴えた。
石破幹事長は、少しの時間も無駄にできないというように地元候補者の街宣車の助手席でマイクを握りながら、登場。午前10時の気温は0.6度で雪が降り、ダウンジャケットなど防寒着を着込んだ100人以上が拍手と歓声で迎えるなか、コートもはおらず、スーツに長靴で車を降りた。
石破幹事長は、この日、深夜1時に東京を出て、高速を走り、午前6時半に新潟に着いたことから話した。「とにかく寝ないでもなんでもこの新潟に来て、お願いしなければならないとの思いでここに立たせていただいております」。
前日は、大阪、兵庫から夜、飛行機で東京に戻って阿部総裁のもとで「残り5日、どの地区を重点として自民党は戦うのか」を会議した。「この新潟4区、日本の中でも最も厳しい選挙区」。「ずっと長くわが党は勝ったことがありません。ここで勝たせていただく、大きな意味をもつこの新潟4区」で、「相手候補と抜きつ抜かれつの競り合いの選挙区」と話し、新聞などで「新潟では自民党が独占すると書いてあるが、世の中そんなに甘くない」と引き締めた。
さらに「このでたらめな政治をやめなければいかんのですよ」と石破節で民主政権を批判し、北朝鮮、北方領土、竹島、尖閣での対応にもふれ、「われわれはこの日本をもう一度まっとうな国に取り戻していかなければなりません。そしてまっとうな政治を取り戻していかねばなりません」。
「我が自民党は、民主党の政権のもとで失われた日本の誇りや、日本の自信や、日本の信頼や日本の責任を取り戻していかねばなりません」、この選挙は「祖国日本の命運をかけた戦い」という認識を示した。
「新潟はいろんな事情があって民主党がかなり強かった。ここで勝たねばならんのだ。新潟で勝たなければ日本国中どこで勝っても意味がないのであります。日本を取り戻そう、そして自信と誇りを取り戻そう」。
「勝たせて頂いて、新しい日本、新しい新潟、新しい政治、まっとうな政治をこの新潟からつくらせていただきますように、幹事長石破茂お願い申し上げさせていただく」と締めくくった。
石破幹事長は、テレビで見るのと同じくインタビューに答えるような、たんたんとした話し方で、あまり表情を変えず7分ほどの演説だったが、途中で、聴衆の足元にいたイヌを見て、「イヌ寒いね、だいじょうぶ?」と和ませたり、演説前後には、大勢の支持者に握手を求められると笑顔で応えた。
同所で30分ほどの候補者や応援の演説が終わると、再び街宣車の助手席に乗り込み、片手にマイクを持ち、手を振りなが次の会場に向かった。