燕市国上、道の駅「国上」の「味処花てまり」では、ことしも市販品にはない干支(えと)のデザインを含む正月の縁起物の切り紙、八丁紙(はっちょうし)を販売しており、新年を迎える準備にと市外からも八丁紙を買い求める人が訪れている。
八丁紙は、来年の干支のヘビのデザインが6種と縁起物が寿鶴亀、えびす大黒、大黒、鯛のデザインが4種の計10種。半紙ほどの大きさの透けるほど薄手の白い紙を切ってデザインを表現し、「迎春」や「賀正」の文字も切る。紙を切ったところから裏に重ねた赤い紙が見え、めでたい紅白の絵になる。
手の込んだヘビの図柄の2種が280円、それ以外は250円で販売。自分で作ってみたい人のために八丁紙体験セットも500円で販売。ヘビの図柄2種と縁起物1種の型紙と白と赤の紙が10枚ずつ、製作に必要なクリップもセットになっており、図柄の違いで2種ある。さらに製作に便利な下敷きにする厚手のビニールも1,000円で販売している。
越後では、元旦から1月11日の蔵開きまで、神棚や供えもちの前に八丁紙を飾る習慣がある。地元ではホームセンターでも販売するほどポピュラーだが、一般に市販されているのはほとんどが毎年、使える縁起物のデザインだが、「味処花てまり」では毎年、干支のデザインを考案、販売しているのが珍しい。
7、8年前から地元の切り絵グループ「分水切り絵村」(川本昭一会長)が製作したものを販売している。「味処花てまり」で開く八丁紙製作の体験教室も毎年恒例の人気教室で、ことしも30人が参加した。
八丁紙の販売は11月に入ってから行い、11月は干支が42枚、縁起物が65枚売れた。ヘビは苦手という人がいて、ことしは干支の売れ行きが鈍い代わりに縁起物の売れ行きが好調とか。三条市や新潟市から毎年、買いに訪れるファンもあり、とくに干支は数に限りがあるので、早めの購入を呼びかけている。問い合わせは道の駅「国上」(電話:0256-98-0770)へ。