三条市青少年育成市民会議は8日、第12回青少年のためのコンサート「家入レオライブ」を開き、客席を埋めた約500人が、人気の17歳、高校生シンガーソングライター家入レオさんのステージを目の前で楽しんだ。
真っ暗にした会場に中高生中心の20歳以下の275人と一般230人の500人余りが息を詰めて開演を待ち、ステージに家入さんシルエットが現れると興奮した拍手と歓声がわき上がった。家入さんは、黒に重ねた白地のTシャツにグレーのノースリーブパーカー、黒い羽根を下げたロングネックレス、黒のレザーパンツで、「Shine」、「サブリナ」をはじめ、アンコールも含めて14曲を熱唱した。
モノトーンのハードなイメージが印象的だが、ソフトで透明感のある歌声や、元気いっぱいの曲間のMCでもたっぷりと楽しませ、観客を魅了。家入さんは初めての三条について調べてきたと言い、メモを手に「この時期、タイヤ換えた?があいさつ代わり?」とステージから質問。会場からは「あるある」の拍手とともに笑いが起こり、「チェーンみたいなのつけるの?、えっ、違うの?」。さらに、「家に精米機とコメ用の冷蔵庫がある?」などマニアックな質問に笑いもあふれた。
また、福岡県出身の家入さんが上京するときはおとなに反対されたが、今はたくさんの人に支えられ、「夢の途中で挫折ばっかりするけど、会場の皆さんと一緒に頑張っていきたいと思います」と、歌と言葉を紡ぐパフォーマンスで会場の若者たちに夢や希望を伝えた。
家入さんは、尾崎豊の「15の夜」を聴いて音楽に目覚め、YUIや綾香を輩出した「音楽塾ヴォイス」の門を叩き、2011年春に上京。都内の高校に通いながら活動し、2012年2月にテレビアニメ「トリコ」のエンディング主題歌「サブリナ」でメジャーデビューを果たした。12月30日放送の「第54回輝く!日本レコード大賞」の新人賞4組のうちの1人にも選出されている。
青少年のためのコンサートは、音楽のストレートな感動が子どもたちの気持ちを変え、勇気づけようと毎年開かれている。家入さんはこの日のコンサートのようすをオフィシャルブログにつづった。このコンサートが若い世代に音楽を通して夢や希望を与えることという趣旨にふれ、「こんなちっぽけな私がそんな大それたモノを与えることはできないかもしれないけど自分の思い描く夢や希望を目指して一緒に歩いていくことは出来る!という想いで歌わせてもらいました」。そして「初雪も見られて、ごぼう饅頭やささ饅頭もおいしかったです!」とも書いている。
三条市ではこの日、行った家入さんのインタビューを2月1日号の「広報さんじょう」に掲載する。