14日開かれた国の文化審議会で燕市旧浄水場配水塔=燕市水道町1=を登録有形文化財(建造物)に登録するよう田中真紀子文科相に答申があった。官報告示をもって正式決定となる。
登録有形文化財への登録は、燕市内では2010年登録の玉川堂の4件と大河津分水洗堰の1件に続いて3カ所目の6件目、燕市所有の建造物では初めて。
燕市はこれを記念して14日から配水塔のライトアップを始めた。25日までの毎日午後5時から9時半まで、地上に置いた4基の照明灯で照らす。これにあわせて隣接の中央公民館のクリスマスイルメーションも行っている。
配水塔は昭和16年(1941)年の建造で高さ31メートル、鉄筋コンクリート造の2階建てで最上部は貯水槽になっている。塔本体は断面が円形、水槽部は八角形。老朽化に伴って以前から保存か解体かとい議論が続いてきたが、燕市のランドマークで建造物でもあって保存を決め、平成23年度に大規模な改修工事を行った。
市内では“水道の塔”と呼ばれて親しましており、昨年9月には文化的遺産として後世に伝え、地域のシンボルとして地域住民の一体感を生み出そうと、地元の水道町を中心に「燕の水道の塔を愛する会」(早川賛治会長)が発足。ライトアップ初日は数人が配水塔を訪れ、点灯を見届けた。