東京ヤクルトスワローズのマスコットキャラクター「つば九郎」がFA宣言して以来、さまざまな企業や団体からオファーが相次ぎ、スポーツ紙では連日、報道される騒ぎになっている。つば九郎とのコラボレーション事業を進める燕市の鈴木力市長は19日更新したブログ「燕市長 鈴木 力 の日記」で、燕市はつば九郎獲得に名乗りを上げる考えを一転させたことを明かし、つば九郎の乱心をいさめ、ファンのためにもスワローズ残留を強く求めた。
「拝啓、つば九郎さま」のタイトルの記事で書いたもの。鈴木市長は、いったんは燕市もつば九郎獲得に向けて大量の“るーびい"(ビール)の調達に走るなどオファーの準備を始め、翌20日も正式に名乗りをあげる予定だったが、“6番様”ことヤクルトの宮本慎也内野手のブログを見て考え直したという。宮本選手は「19日契約で球団へ行くので、そろそろ偉そうにFAしてる誰かさんに喝を入れて残留させましょ!!」と書いている。
鈴木市長は、「スワローズファンのみなさんが先生が本当にスワローズを離れてしまうのではないかと大変心配」と憂い、燕市は「つば九郎先生からOKをもらえるFA交渉の条件提示をする自信」はあるが、「つば九郎先生と一緒に築いてきたファンのみなさんとの信頼関係を裏切ることになるのでは」とオファーを見合わせる苦渋の決断に至った。
鈴木市長が最も好きなのは「試合開始前にバックスクリーンに映し出されるスワローズナインの映像を直立不動で注視し、映像が終わると深々とお辞儀をするつば九郎先生の姿」。そして「スワローズに残留してください」、そのうえで「来年も燕市と一緒にコラボ事業をやりましょう」とラブコールを送っている。
などと書いて「敬具」と締めくくりながら、「もしかしてこの一連の騒動は年棒釣り上げのための先生の巧妙な戦略か?」と、FA宣言の真意に懐疑的な見方も示している。