三条鍛冶道場では、市民が家庭の包丁を持ちこんで体験する常設講座「包丁研ぎ体験」を無料で行っており、年の瀬を迎え「正月料理は切れ味の良い包丁で」という人が市外からも訪れ、包丁を研いでいる。
2005年のオープンから休館日を除く毎日、包丁研ぎ体験教室を開催。参加者が指導員の手ほどきで持参した包丁を研ぐ。広い洗い場で粒子の大きな砥石(といし)から粒子の小さい砥石へと数種類の砥石を使って仕上げる。初心者でも切れ味が悪くなった包丁が30分ほどで新品同様によみがえる。
本来は参加費1回300円だが、PRのために今は無料。指導員は常駐しているので、ほかの行事や混雑がなければ、個人なら予約の必要はなく飛び込みでも参加できる。5人を超すようなグループは事前に確認したほうがいい。
初めて包丁研ぎを体験した三条市の30歳代の女性は、段階を追って砥石を変える工程が「思った以上に大変」だったが、刃が欠けた部分も研いで修復できることを体感。「今度は研ぐことも考えて大切に扱いたい」と包丁への愛着が高り、「メンテナンスができるとわかったら、いい包丁がほしくなりました」と新調も考えていた。
年内は25日が休館で、28日まで開館、新年は4日から。包丁研ぎ体験の利用は、午前9時から午後4時までの間に直接、同道場に包丁を持参する。冬場は寒いので暖かい服装で参加した方がいい。問い合わせは、三条鍛冶道場(電話:0256-34-8080)へ。