民主党・野田佳彦氏
自民党の大物が次々と投入されるなか、ついに民主党は切り札、野田佳彦首相の投入。4区の菊田氏と2区の鷲尾氏の応援で8日、近畿日本ツーリスト燕三条店前で街宣車の上に立った。テレビでも見たことがない、まるでえびす様のように福福しい満面の笑顔で両候補と握手を交わした。
菊田陣営の一部の後援会組織は、野田首相の顔のあるポスターは張るなと要請したほど、民主党支持者でさえ強い拒否反応がある。この応援演説も両候補にとってプラスだったのかマイナスだったのかは良くわからないが、演説だけとってみれば今回のベストパフォーマンスだったと思う。
途中から雪が降り始める厳しい寒さの中、演説はおそらく今回最長の25分間にも及んだ。新潟のコメや酒のうまさから話を始め、つかみはOK。農業から経済問題、エネルギー政策、雇用問題、社会保障問題、子育てや教育、議員定数削減、外交問題と幅広く網羅しながらとっちらかった印象はなく、数字やポイントを押さえて誰にでもわかるような言葉でかみ砕いて話した。
ちょっと盛って言えば、池上彰ばりのわかりやすさと説得力。首相にふさわしい気迫や力もこもっていたし、先の党首討論で他党の党首を圧倒したのも納得のクオリティー。早く野田首相の演説に接していたら、これまでの野田首相の言動に対する印象がかなり変わったんじゃないかという気さえした。
自民党・鴨下一郎氏
さらに8日夜は自民党の鴨下一郎氏が金子氏の応援で三条市厚生福祉会館に。鴨下氏は環境相、厚労省に就いているが、あいにく情報をほとんど持ち合わせていない。演説の内容は経済についてがほとんどだったが、あまり印象に残っていない。ただ、誰の発言だったか忘れたが、小選挙区は金子氏へ、比例は漆原良夫氏を当選させるために公明党へとやった。選挙協力だからそれはそれで仕方ないだろうと思いつつも、昔の自民党のイメージがよみがえった。