クリスマスイブの24日、三条中央商店街振興組合は商店街の約100メートルを歩行者天国にして初めて「サンタマルシェ@三条中央商店街」を開き、小雪のちらつく厳寒のなか、家族連れなどが訪れてサンタとじゃんけんやフードコートなどのイベントを楽しんだ。
会場の道路の中央に、イベントのシンボルとなる高さ約4メートルの「市民のクリスマスツリー」を飾った。シャッターを下ろした空き店舗前に野菜スープ、豚汁、鴨汁、焼いも、唐揚げ、タレカツ丼、たこ焼など12のフードテントが並び、商店街の既存店舗も店開き。音楽や大道芸の路上パフォーマンスも行った。
午前10時のスタートから大勢の親子連れなどが訪れた。「サンタとじゃんけん」では、赤い衣装をつけたサンタクロースとじゃんけんして勝つと景品をもらった。同会場や中央商店街加盟店舗での買物で参加できる「ガラポン抽選会」には開会と同時に行列ができる盛況で、フードコートの店舗も昼過ぎには売り切れとなる商品も多かった。
「クリスマス寒波」襲来で荒天が心配されたが、商店街通りの積雪はなく、イベント中も小雪がちらつくていど。日中の最高気温は1.7度で、手がかじかむ寒さだったが、子どもたちはサンタクロースとのじゃんけんなどに寒さを忘れて熱中した。
来場者が暖をとるため、三条市のアウトドアブランド「スノーピーク」の協力で「焚き火スタンド」を数カ所に設置。日常の商店街通りでは見ることのないオレンジ色の炎や薪の燃える香りが、1日限りのスペシャルな空間を演出し、路上ライブパフォーマンスの生のクリスマスソングとともにクリスマス気分をいっそう盛り上げた。
主催者によると、目標とした2,000人の来場はあったのではと話していた。今回は、1つの商店街での雪国の冬の屋外イベントという初めての試みで、天気や来場者数も見当がつかないリスクの多い開催だったが、フードコートなどは「町づくりのために協力しよう」という意識の出店者が集まった。また、市内の企業や団体など景品の提供や人的協力など、商店街をはじめさまざまな連携のもとで実施されたという。
また、三条市で行われている「三条マルシェ」と比べると規模が小さく、来場者のなかには「あら、お店はこれしかないのね?」との声も聞かれたが、イベントにかかわる人が「市街地の活性化実現のため」にとの思いを共有できるというコンパクトスタイルのマルシェの次回開催も検討していきたいと話していた。