正月三が日が明けて4日、正午から燕市吉田産業会館で燕市新春賀詞交換会が開かれ、燕商工会議所と吉田商工会、分水商工会に加えて今回初めて燕市も主催団体に名を連ね、市内の関係団体や主催団体、企業から201人が参加して新年を祝い、交流した。
はじめに鈴木力市長があいさつした。鈴木市長はこの会でのあいさつがことしで3回目になり、最初の年はうさぎ年で「ぴょんぴょんと飛び跳ねるような景気にしたい」、たつ年の昨年は「昇り龍のような景気回復」と願って話したが、この2年間で実感できるような景気回復がなかったことを残念がった。
ことしは巳(み)年。ヘビは脱皮を繰り返して大きく成長する復活と再生のシンボルとされ、「ことしこそは日本経済、地域経済が復活、再生する、そういう年になってほしい」と願った。
ことしは新庁舎が完成するが、「変わったねと言われるような、中身そのものも新たなスタートにしなければならない」と職員に話したところで、情報の共有や連携はもろん、住民への接し方ももう一度、見詰め直し、再出発したいとした。
前日の箱根駅伝で、日体大が前年の19位の不振から1年で総合優勝に復活したのは、ふだんん日常生活からやり直したと聞き、燕市も「そうあらねばならない」。新庁舎で「心機一転、燕市を仕立て直して取り組んでいきたい」とした。
「未来、次の世代へ燕市をつないでいくか」をことしのテーマに掲げたいとした。若い人の視点、考えを行政に取り入れたい考えで、その一端が英語教育。地域の産業が生き残るためにも英語によるコミュニケーションは欠かせず、「全国的なモデルケースになれる取り組みはできないか」、「本人たちが意識したときには、しっかり(英語の)基礎ができている」といった仕組み作りの大きな目標を掲げた。
そして「自ら変わるのが再生」で、景気が良くなっても恩恵やメリットを受けるには、企業も変わらなければならず、燕市でもそういった変化に対応できる、企業の再生を支援する産業政策を充実させていきたいとした。
山崎悦次燕商工会議所会頭は、昨年はスカイツリーが完成、ロンドン五輪で日本が史上最多の38個のメダル獲得、山中京大教授のノーベル賞受賞と、「経済と領土問題を除くと」明るいニュースが一昨年より多かったと振り返った。
さらに世界各国で指導者が交代し、日本では安倍政権がスタートする前から為替が円安に動いたことを喜んだ。米国議会では「財政の崖」を回避する関連法案がぎりぎりになって可決したおかげでNYダウ株価が300ドル上がり、為替も1ドル87円台前半になり、この日の東京株式市場の大発会でも昨年暮れより1円ほど円安になって株価も1万0700円と上昇した。これが継続すれば「ことしは明るいニュースが出るかなと期待している」とした。
辰年から巳年に変わるときに必ず景気が良くなるという意味の「辰巳天井」の言葉をテレビで見たと言い、「“気”だけでもうれしくなる」と言い、産業界が一丸となって新しい年を頑張っていきたいと支援を求めた。来賓祝辞の後、美内信孝吉田商工会会長の発声で乾杯、最後は田中公一分水商工会会長の音頭で万歳三唱して締めくくった。
新春恒例の燕市新春賀詞交換会で、昨年までは燕商工会議所と吉田商工会、分水商工会の3団体が主催し、持ち回りで開いてきたが、燕市をはじめ行政関係の出席も多いことから、ことしは初めて燕市も主催に加わって開かれた。