三条市の国定勇人市長と燕市の鈴木力市長はいずれも官庁仕事始めの4日、それぞれのブログを更新して「ブログ初め」した。国定市長はブログ「三条市長日記」の新年最初の記事は「謹賀新年」。新年のあいさつに始まって本成寺で大みそからからの二年参り、明けて翌朝、史上最多の1,422人の参加者を集めた三条市元旦マラソン大会のようすを振り返った。
自身が毎年、参加している三条市の年末年始を代表する行事を紹介。新年をことほぐにふわしい内容で、さらにブログでヒントを出していた「広報さんじょう」の新年号の対談ゲスト、三条市出身の俳優、高橋克美さんを紹介している。
オーソドックスな内容で2013年のブログをスタートした国定市長だが、鈴木市長は意表を突いた。ブログ「燕市長 鈴木 力 の日記」のブログ初めのタイトルは「巳年と燕」。同じように新年のあいさつで始まっているものの、取り上げたのは年末年始と何の関係もないバンダイの「もじバケる」(105円)。文字から動物に超変換するオリジナルトイ付きの玩具菓子で、動物の名前の漢字一文字がその動物のフィギュアのように生まれ変わる。
これまで「虎」、「猿」、「蛸」などが販売されており、その第6弾で加わったのが「燕」。それを入手した鈴木市長は超変換に挑戦したようすを紹介した。いちばん人気が「虎」とのことで、「燕」も負けずに人気が出ることを期待し、「ヤクルトスワローズファンのみなさまもよろしくお願いします」と締めくくっている。
両市長のブログは、暴走運転気味の国定市長に対し、安全運転を心掛けている鈴木市長。新年初ブログでは鈴木市長の方がハンドルを大きく切った。もっとも次回更新では職員への年頭のあいさつや燕市賀詞交歓会の紹介になるとあり、再び安全運転に戻りそうだ。
しかし、「もじバケる」の存在は初めて知った。おもしろいことを考える人がいるものだと感心する。端からは度が過ぎていると思われるかもしれない鈴木市長の「燕」に対する執着は、同じ燕もんとして実に理解できる。鈴木市長にはサブカル的なにおいも感じる。ものづくりも考えようによってはオタクの極みと言えなくもない。親和性が高そうな燕三条とオタクに何か接点は見つけられないだろうかと考える2013年の始まりだったりする。