官公庁仕事始めの4日、国定勇人三条市長は午前9時から市役所で年頭のあいさつを行い、2013年は「軸固め」を意識して取り組み、互いの行動で三条市の発展につなげていこうと決意を示した。
国定市長は約150人の職員を前にあいさつ。組織全体としてこの1年間、意識して取り組んでいきたいと思っているのは「軸固め」と話した。
一昨年3月11日の東日本大震災がさまざまな気づきを与えてくれたと思っていると言い、「ポジティブに考えれば一人ひとりの日本人の気持ちにはまだ絆であったり、他人を思いやる気持ちが濃厚に残っている一方で、世の中全体としての行動としては、なりきらないというか、軸足がぶれまくり、世の中がきゅうきゅうとなり、ハンドルの遊びがない状態」と表現した。
「おそらくバブル崩壊以降、迷走し続ける我が国で、日ごとにわれわれは自信をなくし、なくした結果」、「順調な時は意識せずとも、もっていたはずの日本人としての、日本国としての、地域としてのあるべき軸足というものをいつのまにか見失っているのでは」と分析し、「行政がその大切な軸を見失ったらこの国にとって、地域にとって最大の危機と思っている」。
さらに、元旦に1年の思いをはせたとき、「翻って私たちを見たとき、軸足はあるとは思っているが、共通の認識として軸が定まっているのか、いささか不安になった」とし、基軸の軸の「軸固め」を意識する取り組みが必要とした。
「軸なので、ことし1年の軸ではなく、これから先の10年、20年を長いスパンととらえたなかで、三条市全体としてできることは何なのか、三条市役所としてできること、各部で、各課で、各公務員としてできることは何なのかという軸固めをする必要がある」。
教育では小中一貫教育、福祉分野ではスマートウェルネスという言葉であったり、軸足ができつつあるのだろうと思っているとしたが、「さらに意識して踏み固め、自分たちのものとして取り込んでいく1年にしていかなければならない」。
また、近年、言われ続けてきた「改革」という言葉が上っ面な言葉の響きになっているが、「保守的になりなさいという意味ではなく、貪欲に何事にも挑戦しつつ軸固めをしていく、軸固めは挑戦を続けて初めて成り立つもの」と加えた。
最後に、「皆さんの能力、身体的にも精神的にも頭脳的にも信頼している」と述べ、「この1年が皆様方にとりまして実りのある年になりますよう、それがひいては三条市の発展につながことを祈念をするのではなく、お互い行動で表していくことを、お互いの決意とさせていただきます」として新しい年をスタートした。