燕三条青年会議所(早川滝徳理事長)は7日、三条市・餞心亭おゝ乃で新年例会を開き、第17代の早川新理事長のもとで「変化、そして挑戦」をスローガンに2013年度をスタートした。例会に先だって早川理事長は記者会見し、今年度の基本理念や基本方針について話した。前年度の燕三条JC創立15周年で上げた合併という“襷(たすき)”のアドバルーンを今年度は合併も含む外部向けの燕三条ビジョンをつくり、市民や行政に示していく考えを話した。
早川理事長は、三条市と燕市の合併は頓挫したが、昨年の燕三条JC創立15周年記念式典は、燕三条JCの存在意義、燕三条市誕生を目指した設立からの経緯を全体で勉強し、あらためて掘り返すきっかけの年になったと振り返った。
“燕三条”という言葉を子どもたちがおとなになっても違和感なく使えるように、燕三条JCは100km徒歩の旅、寺小屋つばさ事業、ロボコンなど主に青少年育成事業に取り組み、カレーラーメンや燕三条まつりでも“燕三条”というキーワードが定着してきた。
創立15周年記念式典の五十嵐利行前理事長のあいさつで、燕市と三条市の合併に先駆けて誕生したことをあらためて認識した。一方で地域の問題や課題は当時と変わった。今年度は、そのことをメンバーが把握し、地域に必要な行動をメンバーが認識し、考え、「市民や行政に発信する1年にしたい」。
基本方針として、魅力ある燕三条地域であり続けるための「まちづくり」と「ひとづくり」、そして「LOM内活性化」、「会員拡大」の4つ。スローガンは「変化、そして挑戦。」で、「変化」とは意識のことで、自分の成長のためには意識の変化が必要であることを一人ひとりが認識し、要は意識を変化させることを常に意識し、各事業に取り組んでもらいたい。成長するために今より一段上へ「挑戦」してほしい。
各委員会に細かい注文は出していない。事業構築をする過程が人間をいちばん成長させ、それをしっかりフォローするのが第一条件で、あとは各委員会に事業構築を任せていきたい。
結果も求められるが、可能性が期待されており、小さくならずに自分の色をしっかり出して青年らしく前向きにどの事業にも取り組んでいきたいというのがわたしのモットーと話し、記者の質問に答えた。
合併については「賛否は会員のなかでさまざま」。燕三条JCの目的は魅力あるまちをつくることで、自身は合併した方がいいと考えるが、今後、地域としてどの方向に向かうかを考えて、次に合併が必要かというロジックになる。
昨年、内部で燕三条ビジョンをつくった。合併に関連してこの地域としてどのような行動を起こしていくかというもので、それを今年度は外部向けに発信できるビジョンに編集し直す。これもプロジェクトチームを立ち上げて行うが、その成果が昨年、ギネス記録を達成した乾杯リレーだった。
「燕三条」という言葉が入っているという時点で燕市、三条市ではなく、燕三条JCは燕三条地域として広域的に考えなければいけない団体。設立趣意書にも燕三条合併の実現のために設立するとあり、それを目指さないなら燕三条JCの存在意義が何かということにつながり「そこをあらためて考える1年にしたい」。昨年の15周年の式典がなければここまでメンバー一人ひとりが考えるきっかけはなかったかもしれない。
具体的には、内部的な燕三条ビジョンに燕三条市をつくることが入っており、それを外部に発信するための検証の場を設ける。当然、そこには合併の話も入ってくる。その成果は燕三条JCメンバーの全体の認識として8月の総会で示す見通しだ。
会員拡大については、「これこそが意識の問題」で、「一委員会ではなく、青年会議所全体の問題であるということで全体で動ける組織をつくりたい」。具体的には委員会とは別に各委員会から出向してもらう形で会員拡大プロジェクトを立ち上げた。
この不景気のなかでJCに残ってるのは、何か魅力があって残っているわけで、「それを伝えない手はない」。今、自分たちが考えていることを素直に言ってくれればそれだけで会員拡大は進むと思っている。
今年度はこれまで最も少ない114人の会員でスタートした。第二次ベビーブームの世代が卒業する世代となっており、ことしは19人、来年は20人が卒業するため、今年度は新入会員40人を必達とする。