三条市神明町、神明宮(三上行雄宮司)は14日夜、小正月行事の神楽奉納神事を行い、奉納された提ちょうちんのともる拝殿で「太々神楽」の奉納などを行った。
神明宮では、県指定無形民俗文化財「三条神楽」として三条市内の神社が伝承する神楽32舞のうち28舞を保存する。以前は、八幡宮と同じく奉納されたろうそくの火をともして献灯祭を行っていたが、1995年に現在の拝殿が完成してからは、拝殿保護のためにろうそくの奉納をちょうちんに替えて拝殿の壁面に並べ、神楽を奉納している。
この日は、午後7時からの神事に続き、下田三谷保存会の虚無僧尺八、三条宝生会の能楽、天照会の木遣、神明宮伶人会による神楽の奉納が行われた。
三条神楽の奉納では、先稚児の舞、悪魔祓の舞、大鉾の舞など7舞が奉納され、それぞれの舞の説明を聞きながら参拝者は暖房のきいた拝殿でゆっくりと鑑賞。最後の「福神遊の舞」では、恵比寿さまと大黒さまが、タイを釣り上げて喜ぶユーモラスなしぐさに笑いが起こった。大黒さまの大きな袋からもちや菓子などの供物を取りだし、参拝者に投げ与えるクライマックスでは、拝殿の70人余りの参拝者が両手をあげて福を受け取っていた。
さらに、午後9時半過ぎいにすべての奉納行事が終わると、拝殿をあとにする参拝者全員に金色のヘビの形をしたえとのキーホルダーが授けられた。