「節分」の2月3日、三条市・法華宗総本山本成寺で行われる節分大祈願会で鬼踊りを演じる「本成寺鬼踊り奉賛会」(石丸幸広会長)は、本番に向けて毎晩、本堂で練習を重ねている。
本成寺鬼踊りは、現在の鬼踊りのかたちとなって昭和28年2月3日に発足し、ことし60周年の節目を迎える。現在の会員は、21歳から66歳の男性25人で、旧本成寺村の三条市西本成寺、直江町、桜木町、条南町など本成寺周辺の檀信徒が中心。父親や祖父の代から参加する2代目、3代目、さらに親子2人で現役会員もおり、受け継がれている。
ことしも小正月明けの17日から、同寺の本堂でほぼ毎晩午後8時から1時間半の練習を続けている。
22日夜の練習では、本番用の舞台がすでに設置してある畳の上でウオーミングアップからスタート。会員が縦一列になり、ドラと太鼓の音にあわせて、腕を振り上げ、足はひざを胸あたりまで高くあげ、さらに「ウオーッ」と腹からの声をあげながら歩く。鬼の面や衣装はつけず、仕事帰りの作業服やトレーニングウエアなどだが、薄暗い本堂に叫び声が響き、しだいに迫力が増し、人間から鬼に変わっていくようにも見える。
続いて、重いもので約7キロという金棒やのこぎり、金槌などにみたてた木製の道具を手に、本番同様の通しでの鬼踊りの練習。
この日は雨降りで、いつもに比べれば暖かいというが、火の気のない本堂は2度ほどの屋外の気温と変わらない寒さ。それでも練習開始からまもなくすると、会員の額に汗が光り、首筋にも流れ、後半には湯気になって白く見えるほどハードだ。
2月3日の本番では、午後1時と3時からの2回、鬼踊りを披露する。ことし3日は日曜の開催でもあり、大勢の参拝客が見込まれることから、本堂の外にも鬼を登場させるなどして対応する。
また、本番を前に27日は新潟市・新潟ふるさと村、コメリ黒崎店、三条市。コメリ四日町店で出張公演。
2月1日に一ノ木戸小学校、宝塔院幼稚園、JAにいがた南蒲、三条信用金庫、2月2日に本成寺保育園、さかえの里、デイサービスっセンターさかえの慰問などを行う。