11日から燕市産業史料館で開かれた長岡造形大学の学生とのコラボレーション企画展「燕×長岡造形大学×ものづくり展〜未来に繋ぐものがたり〜」の最終日27日、学生による作品解説会で締めくくった。
長岡造形大は、地域から寄せられるさまざまなテーマに学生と取り組む「地域共創演習」という授業で、今回の企画展に取り組んだ。美術・工芸学科の2、3年生12人が参加し、同史料館学芸員のアドバイスで企画、ポスターのデザインや広報活動、展示作業のプロセスを体験しながら学んだ。
これまでに学生が制作した71点を展示する一方、毎週日曜に学生4人ずつが交代で担当して作品解説会を開いた。27日は地元の作家や一般の来場者、学生など約30人が参加した。
学生は事前に作成したメモを手に、制作に伴う技術的な話とあわせて「自分の意思の表現が必要」、「言語化してスケッチしていった」と完成に至るまでの思考の過程や、「すごい風が好きでふわふわっとしたのが動きがあって良かった」と自分の作品を評価したり、「先生が水族館へ連れて行ってくれて一日中、スケッチしていたことも」というこぼれ話も話したりした。
この日の作品解説会の担当は、3年生渡辺葉月さん=三条市大島=。無事に解説会を終わり、「ふだんは自分で作ってるばかりで人に説明する機会もないので、緊張しました」と笑顔がこぼれた。
解説することに学ぶもあった。「きょう気付いたこともたくさんありました。コンセプトがもっと話せたら良かった」。「シミュレーションを頭の中だけじゃなくて実際に動きもつけてみんなであわせれば良かった」と反省も。「授業ということだけじゃなくて、能動的にやれたらと思いました」と展覧会を企画するおもしろさを実感していた。