27日に三条市厚生福祉会館などで開かれた三条マルシェで、2011年から「緑のカーテンプロジェクト」に取り組んでいる三条市立大崎中学校PTCSAが初出店し、緑のカーテンで収穫したヘチマたわしを初めて販売して人気を集めた。
昨年、収穫してできたヘチマたわしは実に1,000本にものぼり、小さなものは生徒に配布した。それでも残ったため、三条マルシェで販売したもの。300本ほどを用意し、大300円、中200円、小100円と市価の半値近くで販売した。
保護者のほか、2、3年生6人も売り子を担当。イヌの歯ブラシに、ネコのつめ研ぎにもとアピールした。今では生活の中でヘチマを見かけることはめったにない。年配の人には懐かしく、若い人には天然素材が逆に新鮮で魅力的に映った。
通りかかった栃尾の油揚げをPRするゆるキャラ「あぶらげんしん」もヘチマを両手に持って販売に協力。休みなく順調に売れ、売り上げは2万1,400円と上々だった。
大崎中学校PTCSAのアルファベットは、PTAにコミュニティーの頭文字の「C」とスチューデントの「S」を加えた造語。親と保護者、それに地域と生徒で構成する。以前から学校でプランターで花を栽培してきたが、2011年から節電、エコになればと「緑のカーテンプロジェクト」に取り組み、校舎を緑のカーテンで覆っている。
ヘチマ、ゴーヤ、アサガオを栽培し、一昨年は幅約20メートルで緑のカーテンを設置し、昨年は60メートルに延長した。東京都・杉並区役所の緑のカーテンにならって、自動の水やりシステムも導入したおかげで緑のカーテンは4階の屋上へ達するほど高く成長。その姿を写真に撮って環境省の「グリーンカーテンプロジェクト2012」フォトコンテストに応募し、アイデア部門で優秀賞を受けている。
今の「緑のカーテンプロジェクト」の会員は33人。代表の歯科技工士渡辺裕さん(50)=三条市柳沢=は、売り上げを水やりシステムなど今後のプロジェクトに必要な経費に充てると言い、6ことし6月ころの三条マルシェでは、「ゴーヤやヘチマの苗の販売もできらたらと思っています」。昨年の緑のカーテンは、前年の収穫分から取った種でまかなっており、三条マルシェでの売り上げが加われば経済的にも自立した持続可能なサイクルが完成するはずだ。