2月1日から試験運行する燕市の予約制乗合ワゴン車「おでかけ きららん号」の予約受け付けが1月30日始まった。受け付け初日は市役所吉田庁舎駐車場でそのお披露目式を行った。
この新しい公共交通システムの運行に参加する燕タクシー、中央タクシー、中越交通、まきタクシー、地蔵堂タクシーの5つのタクシー会社から、各社1台の「おでかけ きららん号」と運転手が参加。鈴木力市長のあいさつのあと、燕タクシーの運転手、松沢国広さん(42)が「私たち運行を担当する運転手はサービスの向上に努め、市民の皆さまから喜んでいただけるように努力してまいります」と宣誓した。
鈴木市長は、分水おいらん道中PR隊のマスコットキャラクター「きららん」が予約制乗合ワゴン車に乗ったイラストが描かれた「おでかけ きららん号」のマグネットシートをワゴン車に張るセレモニーを行った。
燕市は、燕、吉田、分水の3つの地区ごとに地区内を回る巡回バスと、3地区をまたぐルートを走る循環バスを運行している。循環バスが利用者を増やす一方で、巡回バスは減少を続けていることから、来年3月末で巡回バスを廃止し、それに代わる形で4月から「おでかけ きららん号」を運行する。
本格運行に向けた2カ月間は、試験運行を行って問題点を洗い出し、巡回バスも並行して運行しているので、巡回バス利用者からスムーズに「おでかけ きららん号」に移行してもらうねらいもある。
運行は東エリア3台、西エリア2台に分けて月曜から金曜の朝7時便から夕方5時便まで、1時間単位で区切ってすべての利用者を自宅の玄関先まで送迎する。料金は1回300円、小学生は100円と安い。
利用予約は30日から燕市社会福祉協議会に設置した予約センターで開始した。3台の端末を設置し、5人のオペレーターでローテーションを組んで電話予約を受け付ける。配車は、受け付けたデータを端末に入力すると、コンピューターが5台の「おでかけ きららん号」を使った最適なルートを探してくれ、そのルートを各車のカーナビに表示するシステムだ。
初日30日の午前中は切れ目なく予約の電話があった。そのほとんどが市内病院への通院目的で、子どもの燕中等教育学校への通学用にと6日間分を予約する人もいた。
午後からは予約受け付けに余裕ができたので、事業のPRも兼ねて詳しい住所を記入しなかった利用登録者に電話して地図上で正確な家の位置を確認した。スムーズに予約を受け付けるため、利用者には事前の利用登録を頼んでいる。
昨年暮れに市内21会場で「おでかけ きららん号」の説明会を開き、出席者から利用登録してもらい、試験運行期間中に1回無料で使える無料乗車券をプレゼントし、28日までに1,942件(世帯)の4,256人が利用登録している。予約専用電話番号は「0256-64-7888」。