燕市とコラボ事業を進める東京ヤクルトスワローズの球団マスコット「つば九郎」が2日、約4カ月ぶりに来園。これまでは田んぼで田植えや稲刈りに参加して主に農業者として活躍してきたが、今回は「2DAYS つばめ市鳥(長)」。ついに鈴木力市長に取って代わる“つばめ市鳥”にまでのぼり詰め、3日までの2日間、市内各地を訪問してさまざま体験をする“公務”に忙しく飛び回っている。
つばめ市鳥としての振り出しは、2日午後から市役所で行った市鳥任命式と訓示。つば九郎ファン数十人が集まった会議室につば九郎が姿を見せると大きな歓声が上がった。鈴木市長からつば九郎に任命書を手渡し、たすきをかけてあげて「つばめ市鳥」が誕生した。
鈴木市長がつば九郎を激励。前日、つば九郎が参加していたスワローズの沖縄キャンプで足を痛めてリタイアしたことに「足は大丈夫ですか?」と気遣い、燕市民との交流、燕市の産業の体験を通して燕市のPRの役割を担ってほしいと求める一方、「くれぐれもペンギンに間違われないように」と釘をさして笑いをとった。
つば九郎はいつものようにスケッチブックにペンで筆談。「このひのためにきのうりたいあしました」と切り返し、AKB48の曲にかけて「おきなわからふらいんぐげっとです」。市職員に「つばくろうまいをせんでんしろ」と高圧的な態度に出たかと思えば、「暴力はだめ」、「頭を丸刈りに…」といった得意の時事ネタで絶好鳥だ。
続いて市長室でさっそく公務を開始。市長のいすにふんぞり返って座り、つば九郎米の報告書に決済の印鑑を押した。ここでもつば九郎は暴走。「びじんひしょは?」と聞いて職員を困らせ、書類を差し出した手に思いっきり印鑑を押して職員もたまらず「いてっ!」と悲鳴。さらに時間を持てあまして引き出しを開くと、鈴木市長は思わず大きな声で「あーーーーーっ!」と叫び、大爆笑だった。
続いて移動した燕市温泉保養センター「てまりの湯」では、約200人が来場した大広間で行われた節分の豆まきに参加。赤鬼と青鬼の2体の着ぐるみに少々、ライバル心を燃やしながら、豆を投げると言うよりはぶちまけた。さらに隣接する道の駅国上の「ふれあいパーク久賀美」で鈴木市長と席を並べてそばを食べた。
このあとの訪問は一般に非公開。磨き屋一番館で「つば九郎エコカップ」の研磨を体験し、鎚起銅器の「玉川堂」では銅器を金づちでたたく作業を体験。さらにJA越後中央吉田カントリーエレベーターで「つば九郎米」の精米と袋詰め体験を行った。行く先々をつば九郎ファンが追いかけ、つば九郎人気の高さを示していた。
翌3日は非公開で産業史料館訪問のあと一般公開で午前10時50分から燕市児童研修館「こどもの森」を訪問、午後1時半から市役所吉田庁舎で合同記者会見を行って2日間の“つばめ市鳥”の任を解かれる。つば九郎は都内各地を訪問、交流する「つばさんぽ」に取り組んでおり、今回は「つばさんぽ番外編」として燕市を訪れている。