2、3の2日間、燕市で市長に代わる「2DAYS つばめ市鳥(長)」を務めた東京ヤクルトスワローズの球団マスコット「つば九郎」は、3日午後1時半から最後の公務、鈴木力市長との共同記者会見に臨んだ。席上、鈴木市長はつば九郎に「燕市PR隊鳥(長)」への就任を要請したが、つば九郎は「6さま(宮本慎也内野手)にきいてきます」と明言を避ける交渉の手腕を発揮した。
会場の市役所には県内をはじめ遠くは東京から約30人のファンが見学に訪れた。前日、秘書を担当した男性職員を美人秘書に代えるよう要求したつば九郎。この日は念願かなって、本物の秘書係の女性職員がつばめ市鳥の秘書に就いて上機嫌で、「づまひとらしい」、「びじんひしょ きゅうじつしゅっきん」と笑わせて和やかに会見が始まった。
燕市の感想をつば九郎は、魚も酒も街並みも「とってもよかった」、鈴木市長から「公務じゃないとこから入りましたね」と突っ込まれると「ぶかにふれてよかった」。多くの燕市民やヤクルトファンが「“えみふる”(笑みFULL)になった」と、つば九郎の合い言葉を使って感謝した。
鈴木市長は「2日間だけの市鳥ではもったいないので」と燕市PR隊長(鳥)への就任を要請。巨大な要請書を受け取ったつば九郎が包みを開くと「おねがい つばのてをかしてください」とあった。
すかさず、つば九郎が「ぎゃらんてぃーはいかほど」と返すと、鈴木市長は「つば九郎米」を提示。つば九郎は論外と一蹴すると、次に鈴木市長がビールと清酒「飛燕」2896ミリリットルを提示。これには、つば九郎も「ぐらぐら」。さらにエダマメ2896グラムには「なやむ」、燕餃子2896個には「3かぶん」と返した。
しかし、「そうだんしてきます」、16日からの沖縄県浦添市のスワローズキャンプで「6さま」こと宮本選手に聞いてきますと答えた。つば九郎は昨年暮れ、初めてFA権を行使してちょとした騒動になったが、そこで交渉術を学んだようで、鈴木市長のオファーに明言を避けて結論を持ち越した。
記者とファンから質問を受け付け、ファンから前夜のパトロール(宴席)で何を食べたか聞かれたつば九郎は「しょない」。「どうやったらタフでいられるんですか?」の質問には「ひごろのせいかつしゅうかん」と答え、鈴木市長から「タフマン飲んでるからと言った方が…」と指摘されると、頭をかいて「やくると400&たふまん」と書き加えた。
今回の公務でいちばん印象に残ったのは「くるまいどう」。つば九郎は浦添、松山、秋田、そして燕の4カ所に良く行くが、どこがいちばん好きかという難問には「じゃぱん」と名回答し、会場は大爆笑だった。
今回のために手作りした「つばめ市鳥」のたすきと「燕(エン)プロン」は返還の予定だったが、毎年クリスマスに開かれる「つば九郎クリスマスSHOW」で行われるファッションショー「つばコレ」で使ってもらおうと、つば九郎にプレゼントした。
最後にファンと一緒に記念写真し、ファンは大満足だった。団体職員早川亮介さん(33)=三条市田島2=は、たまたまもらった野球帽がスワローズだったのがきっかけて、物心つく前からのスワローズファン。気付けばいつの間にかつば九郎ファンにもなっていて、つば九郎が燕市へ来るたびに欠かさず見学に訪れている。
今回も非公開の訪問先も含めてつば九郎について回った。つば九郎の魅力は「自由奔放なところ」と言い、今回はツーショットも撮ることができ、たっぷりコミュにケーションできて「今回がいちばん楽しかった」とちょっぴり興奮して話していた。
また、つば九郎は公式ブログで「つぎはたうえだ」と書いたスケッチブックを手に写真を掲載しており、この春も燕市で田植えに参加してくるようだ。