12日に震災がれきの本焼却を開始した三条市は14日朝、本焼却の灰を埋め立てる三条市一般廃棄物最終終処分場(道心坂埋立地)に初めて搬入した。
三条市は、12日から3月25日にかけて、岩手県大槌町から東日本大震災で発生した震災廃棄物総量145トンを受け入れ、三条市で発生するごみと混ぜて三条市清掃センターで焼却。焼却により発生した飛灰は、飛散防止と有害物質が流れださないようにするため薬品で固化してから、最終処分場に埋め立てる。
14日は三条市の通常のごみと混ぜ合わせて焼却して発生した飛灰を固化した5.98トンをダンプカー1台に積み、午前9時に本焼却後初めて同センターから搬出。9時20分ころに同飛灰を埋め立てる最終処分場の最上部に到着した。
固化した飛灰は、濃い茶色のブロック状で、チョコレートか土の塊のよう。市職員が放射線量を測定し、基準の範囲内であることを確認した。受け入れる震災廃棄物の焼却がすべて終わってから、同所に埋めることから、それまで雪や雨などをよけたりするためにビニールシートをかけて保管した。
また、市は本来必要はないとしながらも市民の不安払しょくのためとして、同所にセシウム吸着ネットの設置などの対応を行うことにしており、今回飛灰を降ろした場所は、すでに工事が終わって対応済み。50センチの土壌層を敷き、その上に黒色の地盤安定用のシート、緑色のセシウム吸着ネット、さらにその上に粘質性の土壌を重ねている。
焼却施設には、12日に3.17トン、13日に3.67トンの震災廃棄物が搬入されており、それぞれ三条市の通常のごみとの混焼率が3%程度となるようにして焼却。1日に焼却する量は、同センターに搬入される三条市のごみの量をはじめさまざまな条件によって変わるが、初日12日は約87トン、13日は約85トンで、この2日間に焼却した量は計約172トン。それに対して、発生した焼却灰と固化のための薬品を含めて6トン程度が埋め立てられる。