燕三条地域の未来を担う子どもたちの育成を図る「寺子屋つばさ実行委員会」(高橋克典代表)は、加茂市・新潟経営大学の東川ゼミの企画運営で17日、同大学で昨冬に続く2回目の「ゆきんこカップ」を開き、三条、燕、加茂の3市の1年生から6年生までの小学生53人が参加して雪の中で冬の遊びに熱中した。
午前中はレクリエーションを行い、もちつきをして昼食を食べ、午後から外へ出て宝探しと雪合戦を行った。
昨年は三条市下田地区の八木ヶ鼻オートキャンプ場で開いたが、中止に追い込まれそうな豪雪に見舞われたため、より雪が少なく、学生スタッフも参加しやすい同大学キャンパスで開いた。
逆に今回は雪不足が心配されたが、直前になって新雪が積もった。何よりも当日は青空に恵まれた。それでも三条は最高気温2.4度と相変わらず冷え込んでいたが、子どもたちは頭の先からつま先まで防寒対策は万全なので、寒さとは無縁だ。
宝探しは、動物を描いた紙を入れたカプセルを雪の中に隠した。動物によって点数が異なり、班ごとに合計得点を競った。子どもたちは大急ぎで雪を掘り返し、カプセルを見つけると「あったーっ!」と大きな声を上げて大喜び。すぐに次のカプセルを目指して再び、雪を掘り返し、制限時間になるとぐったり疲れて雪の上に突っ伏す子どももいた。
「寺子屋つばさ実行委員会」のメンバーは燕三条青年会議所の卒業生が中心。当日は10人が参加した。昨年はメンバーが主体となって行ったが、今回は東川ゼミの学生スタッフ22人が中心となって昨年暮れからゼミ以外の時間も使って一から企画し、本番を迎えた。
基本的には当初の計画通りに進んだが、タイムスケジュール通りに進まなかったり、逆に予想外に時間が余ったりすることがあった。そのたびに臨機応変な対応が求められ、「早く決断してくれないと困るんだけど」と学生スタッフ同士でもめる場面も。学生スタッフにとっても学びの場だ。
リーダーは津南町出身の経営情報学部経営情報学科3年の内山大祐さん(21)。昨年行われた子どもたちから空腹を体験してもらう「食育学校 はらぺこ塾」にも2回、学生スタッフとして参加した。「こういう機会がないと子どもたちとふれあうことはありません。子どもたちは想像以上にしっかりしているところがあり、教わることも多かった」と言い、「これからもいろんなことに積極的にチャレンジして、裏方の仕事も学んでいきたい」と話していた。