三条市は21日、平成25年度一般会計当初予算概要説明会を開き、一般会計では前年度比6.8%、32億6000万円減の448億7500万円の予算規模だが、国の補正予算を受け、今年度の補正予算を一体化した13カ月予算は、前年度当初予算比6.3%増の511億8500万円で政策運営の軸を固めていく積極的な予算とした。
予算編成方針について国定市長は、これまで進めてきた5つの徹底、3つの基盤づくりの政策運営の軸固め、なかでも「人への投資」をキーワードに進めるうえで子育て支援関係、教育関係については意欲的な政策群をつくりあげることができたと思っているとした。
反面、前年度比79.4%増の財政調整基金約6億円の取り崩しなどもあり、7.29豪雨災害への積極的な対応の負担のなかで、財政調整基金の大幅な取り崩し。再来年度からの普通交付税の合併算定替え終了を見据えたなか、老朽化した公共施設等の改修事業の大幅な前倒し。地方財政対策における地方公務員給与費の削減に伴う普通交付税の減少などが財政を圧迫する要因とした。
説明会後の記者会見では、「人への投資」をキーワードの1つとなったのは、東日本大震災にさかのぼると話した。今までも行政、地域、まちづくりの軸固めを意識してきたが、町の行く末を考えたときに軸として足らないところを考え、気持ちを新たに予算編成をした結果、「ものづくりの町として未来に向かって永遠脈々とモノづくりの良さを日本に広め、世界のなかでリーダーシップを発揮し続けるために、人への投資がとくに大切」と、思いを話した。
主要事業では、地域経済の再活性化では売れるものづくり支援事業の小規模(20人以下)企業者枠の創設、農業活性化で海外販路開拓事業などの新規事業、子育て環境の充実では、平成26年4月に全市でスタートする小中一貫教育の推進関係で教育センターの設置、子育て支援の充実では、子どもの育ちサポートセンターの設置、三条っ子発達応援事業などの新規事業を掲げた。
教育施設等の整備では、26年4月開校の第一中学校区小中一体校建設事業(予算額12億5,150万5,000円、平成23〜25継続費72億4,481万8,000円)をはじめ、25年7月竣工の裏館小学校体育館等改築、小中学校施設の耐震診断等、裏館、保内、大面の3小学校の校庭芝生化、通学路の整備などを盛り込んだ。
さらに、社会インフラの整備促進の防災対策の推進では総合治水対策として、一ノ木戸小学校跡地利用内水対策事業、第一中学校跡地利用内水対策事業。内水対策として、東三条第一雨水幹線仮設ポンプ設置事業などの緊急内水対策、田んぼダム推進事業なども主要事業としている。